「保護者対応がキツい」一部の理不尽なクレームが心を削る 保育士ばかりが隅に追いやられている現状では、もっと現場がキツくなる―― 「教員のリアル」体験談募集フォームに寄せられたこの「現状」を知るべく、私立認可保育園で主任保育士を務める石井さんに取材を申し込んだ。しかし当日、「園児がケガをしたため、保護者の仕事帰りまで待たなければならない」との連絡が入る。すでに、捨て身で働く保育士の日常の片鱗が見えた。 「自分で衣服の裾を踏んでつまずき、顎から転んでしまったんです。出血があったので急いで病院に連れていきました。幸い傷は残らず、保護者にもご理解いただけましたが、担任の保育士はものすごく落ち込んでいました」 たとえマンツーマンで目の前で見守っていても、一瞬のつまずきに対応できないことはあるだろう。保育士だけに落ち度があるとはいえない。しかし、保護者は「ちゃんと見ていたのか?」という疑念の目を向けて