貧困、障がい、宗教二世など、多様な困難を抱える男性をあらわした“弱者男性”という言葉。弱者男性当事者の声を集めた話題の新書『弱者男性1500万人時代』で、ライターのトイアンナが、過少評価されてきた弱者男性たちの実態を明らかにするため、これまで数量的に定義されていなかった「弱者男性の人口」の推計に踏み切った。 その結果、「最大で1500万人」、つまり男性の約24%、日本人の8人に1人は何らかの弱者性を抱えていることがわかった。そのなかには、一見“強者”と思われがちな高学歴男性もいる。共感が得られない、孤独な生きづらさの正体に迫った――。 「草食系男子」や「男損時代」などのワードを世に広め、世代論を軸に研究を続ける牛窪恵氏と、緻密な取材による実態把握から弱者支援を考えるトイアンナ氏。2人が共通して課題とする「男性の幸福度の低さ」を皮切りに、高学歴規範からの脱却を語る。 トイ:牛窪さんは、’17