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ブックマーク / seisai-kan.cocolog-nifty.com (8)

  • 政党政治の父は板垣退助ではなくて伊藤博文である - おかくじら

    立川の都立図書館へ行って戦前の財政の基礎的な資料をコピーしてきました。 それを見ながら思ったこと、日の知識人が日の政党史を肯定的に捉えることができないのは下記のジレンマがあるからなんだと思います。 ・板垣退助と大隈重信が作った在野の政党は内紛によって自滅 ・政友会を作ったのは藩閥政治家の伊藤博文 ・政友会を育てたのは貴族の西園寺公望 ・大陸積極策だった政友会は、内政に関しては国民の生活水準向上に熱心だった ・欧米協調策だった民政党は、内政に関しては資家優先で、財閥の形成や賃金の抑制に熱心だった 大東亜戦争を否定しようとすると、民政党が親資家であったことを肯定せざるを得ない。政党政治流であり、国民の生活改善に取り組んだ政友会を肯定しようとすると、大東亜戦争を肯定せざるを得ない。 可哀相なのは伊藤博文と西園寺公望で、日の民主政治のパイオニアなのに、藩閥政治家を認めたくないという知

    政党政治の父は板垣退助ではなくて伊藤博文である - おかくじら
  • 日本の所有権の発達について(二)・・・「名」とは - おかくじら

    来の均田制は収税単位は個人で、個人に土地が配分されて、その個人が年貢を払います。ですが、個人の力量を無視した一律の税率では実態にそぐわないために裕福になる人と困窮する人が生じてくる上に、災害や疫病などで農村が荒廃してくると、決まり通りに土地を配分することが不可能になり、担税能力を持つ生産力がある農民が、複数の土地の経営を請け負って税金を納めるようになります。 それでも官庁の帳簿上は「個人」が生きていて、担税能力を持つ農民が帳簿上の個人を複数兼ねて徴税を請け負うようになります。この帳簿上の個人を「名」といいます。 「名」というのは元々は古代の均田制の徴税単位で、これがやがて土地の耕作権となっていくのです。 律令国家は戸籍を作って人間の数を把握して土地を配分して農業生産をさせて収税をするのが来の姿ですが、唐や新羅の脅威が薄れて徴兵をする必要がなくなると、人口を把握する必要性も薄れて、朝廷の

    日本の所有権の発達について(二)・・・「名」とは - おかくじら
  • 日本の所有権の発達について(一)・・・所有権がない世界 - おかくじら

    大げさなタイトルですが、着想を整理するための備忘録です。 十年位前から中世日史のキーである「荘園制」のことを知りたくていろいろとを読んだり、各地の資料館を訪れた際にもその時代について注意して調べたりしています。けれども荘園制と言うのは、律令制度とか明治になってからの近代化のように,何らかの理念があってそこから体系的に作り出された制度ではなく、手直しや現状追認の集積みたいなものですので、これといった教科書もなく、ここの事例を各自が学んでいって全体像を把握するしかないらしいというのがわかったのが数年前でした。 もともと日人の慣習にそぐわない律令制が崩壊する過程でできた制度というか土地所有権の慣習の集積ですので、あやふやできれいにまとめることが難しいですが、それだけに日人の所有権に対する考え方を知るための格好の素材といえます。 荘園制を理解するためにはやはり均田制についての理解が不可欠で

    日本の所有権の発達について(一)・・・所有権がない世界 - おかくじら
  • 日銀だって官僚だろ - おかくじら

    日銀が成長分野に投資をすることにしたそうですが、これは完全に中央銀行の領分を逸脱した行為です。成長分野を誰が決めるのでしょうか?その融資の中立性はどう担保されるのでしょうか?新たな汚職の温床にはならないのでしょうか? この前、元日銀マンが作った銀行が不明朗な融資で失敗して大赤字を出してその元日銀マンの経営者は逮捕されようかという勢いです。日銀マンが作った会社が大損をぶっこいたのに、その人以上に官僚的な丸が民間銀行の真似事をしてうまくいくと考える方がおかしい。 また、元日銀マンは盛んに護送船団方式とか官僚制を攻撃していたと記憶していますが、経営に失敗することによって見事御自分の年来の主張を証明したと言えます。なるほど、(日銀を含めた)官僚には市場経済を運営する才能がありませんね、よくわかりました(笑) あの人を応援していた人たちが落ち込んでいるのも私には理解ができません。あの人がずっと主張

    日銀だって官僚だろ - おかくじら
  • 零細企業の断末魔 - おかくじら

    陰暦 九月十四日 【世界勤倹デー】 自民党の退潮の原因は、基的に農家、商店、問屋、運送業、工場(こうば)、各種資格業(医者・弁護士・税理士など)といった個人事業主が占める割合が強い業界の弱体化にあると私は考えてみます。これらの業界の人たちが手弁当で自民党の選挙を支えていました。また個人事業主はまとまりがないので業界団体に官僚が天下りして彼等のためのシンクタンクの役割を果たしていました。 日は中小企業が生み出す生産額や雇用の割合がとても高いです。戦後日の活力の源泉は中小企業でした。ですのでそれに乗っかった自民党が政権を長く維持したのは当然といえます。しかしバブル崩壊以降このシステムがうまくいかなくなってきました。その原因はデフレです。 デフレというのは継続的に物の値段が下がる現象です。当然企業はコストカットを強いられます。原材料費も同じペースで下がれば、川下はそれほどコストカットをする

    零細企業の断末魔 - おかくじら
  • 大名貸し - おかくじら

    陰暦 五月七日 江戸時代の経済の勉強するのは、現在の複雑な経済を理解する上で非常に有効です。基的な仕組みは江戸時代に全てそろっていますし、江戸時代の方が単純なので分かり易い、更に変な漢語や横文字を使わず、生活に根ざした言葉を使っているので我々庶民にも理解がしやすいという利点があります。それにまだバーチャルマネーがそれほど発達しておらず、小判や米といった実態とマネーの対応関係がはっきりとしているので分かり易いのです。 先進国の経済の成長を邪魔しているのは、貯蓄です。格差を拡大させるのも貯蓄です。そして貯蓄の害を解消させるのは、政府による借り上げ、もしくは増税による所得の再分配です。 しかし、これを説明すると、昔気質で真面目な人ほど激昂します。貯蓄は善であり、借金や増税は悪であるという思いこみが染みついているからです。 さて私は以前、徳川幕府が財政再建に梶を切って経済がデフレ状態になると、御

    大名貸し - おかくじら
  • 道州制よりも中山間部の直轄制を - おかくじら

    陰暦 六月十一日 選挙の行方も気になるんですが、もっと心配なのが今年のお米の作柄です。米所の北陸・東北・北海道の日照不足と多雨そして冷害が深刻らしいです。これで大型の台風でもこの地域を襲った日には平成五年のタイ米騒動の再現です。 しかも発展途上国の人口拡大によって、十五年前ほどは世界の穀物市場に余裕がない状態です。日が金にあかせて米を輸入したら、今度は当に発展途上国でそのせいで飢餓が起きかねない状況にありますので、米の輸入拡大は難しいと思います。 米の不足が備蓄米でなんとかなる程度に収まってくれればいいのですが・・・ 日人が栄養摂取で米に頼るようになったのは、都市化と軍隊の影響で、従来はそれほどお米には頼っていなかったはずです。一人あたりのお米の消費量のピークは昭和三十年代ですが、おそらく現在くらいの割合が昔からの日人のお米の消費量だろうと思います。 パンでべるのか、麦飯にする

    道州制よりも中山間部の直轄制を - おかくじら
    zyesuta
    zyesuta 2009/08/01
    江戸幕府は大都市を天領にし、その財源で同じく天領の中山間部を支えていた / 農業政策は平野部と山間部で別に講じるべき。
  • 小さな政府と福祉国家は矛盾しない(二) - 静かなる細き声

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