最高裁がなぜ給費制の廃止にこだわったのかについては、いろいろな意見が出ているようです。ただ、どれも的を射ていないように思います。 最高裁がなぜ貸与の際に2名の保証人を要求したのか、なぜ地元での修習を希望する地方出身者を縁もゆかりもない地域に配点するのかを考えれば、全く別の答えが出てくるんじゃないかという気がします。 給費制廃止に反対する人たちは、経済的にめぐまれない階層(階級)の出身者が法律家になる道を狭められることは不合理だということを問題視するわけですが、逆に言えば、「経済的にめぐまれない階層(階級)の出身者が法律家になる道を狭め」たいという人々にとっては給費制の廃止というのはまさに合理的だということになります。 「苦労しらずのお坊ちゃんやお嬢ちゃんばかり」の集団において、「経済的にめぐまれない階層(階級)の出身者」というのは異質な存在であり、事務官や書記官などの「使用人」として存在す