(CNN) ロシア軍が包囲し攻撃を続けるウクライナ南東部の要衝マリウポリ市の市議会は30日までに、市内の大半の地域での衛生環境の大幅な悪化や収容されずにいる数千体にも達するとみられる遺体の放置などを受け伝染病が蔓延(まんえん)しやすい事態に直面していると警告した。 ここ数週間、激戦が起きている同市にとどまっている市民は推定で約10万人。一元化された給水システムも機能していない。 市議会は28日、コレラ、赤痢、激しい胃痛や血性下痢などを伴う大腸菌感染症が広がる恐れがあると報告。耐えがたい状態を呈してもいる生活環境は気温の上昇と共にさらに悪化する可能性があるとした。 気温は既に20度に達し、がれきの下に置き去りにされている数千体の遺体の腐乱、飲料水や食料の壊滅的な不足などもあり悪性で致命的な伝染病が近く発生する可能性があると危惧した。 マリウポリのボイチェンコ市長は、占領者たちは残っている市民
ウクライナの予想外の「善戦」 ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから、すでに1ヶ月以上が経過した。ロシアが侵攻を開始した場合、72時間以内に首都キエフは陥落するという予測が、侵攻前は真実味をもって語られていた。しかし、キエフは未だに陥落せず、ロシア国境に近いハリコフもウクライナは保持している。逆にロシア軍は多数の兵士が死傷し、将官にも戦死者が出るなど苦戦が続いており、ウクライナ北部から撤退するなど再編を余儀なくされている。 大方の予想を覆したこの事態に対し、「ロシア軍の稚拙な作戦」などロシア側の不手際に原因を求める報道や、ウクライナ善戦の要因を欧米による支援、中でも携行対戦車ミサイル“ジャベリン”や携行対空ミサイル“スティンガー”、またはドローンといった装備の活用で説明される例も多い。しかし、ウクライナの「善戦」はそうした外部の要因だけで説明がつくのだろうか? 「善戦」の要因はなにか?
ロシア・ロストフ地方の施設への移動を待つウクライナ・マリウポリの住民=16日/Arkady Budnitsky/EPA-EFE/Shutterstock (CNN) ロシア軍の激しい攻撃が続くウクライナ南東部の港湾都市マリウポリの市議会は19日、一部の住民がロシア領へ強制的に移送されているとの声明を出した。 声明は、この1週間で数千人が連れ去られたと主張。ロシア軍が、女性や子どもら1000人以上が避難していたスポーツクラブの建物などから違法に人々を連れ出したとしている。 住民らはロシア軍の拠点で携帯電話や書類を調べられた後、ロシア国内の遠隔地へ送られているという。 ウクライナ軍の将校によると、マリウポリはロシア軍に包囲され、絶え間ない爆撃を受けている。路上には遺体が散乱し、住民らは限られた食料や水を分け合っている。 市内にあるウクライナ有数の製鉄所で戦闘が起きているとも伝えられる。新たな衛
自民党は16日、安全保障調査会(会長・小野寺五典元防衛相)の勉強会を党本部で開き、ウクライナ情勢を受け、米国による核抑止力について議論した。米国の核兵器を日本に配備して共同運用する「核共有」については積極論は出なかった。政府が年末までに改定を目指す「国家安全保障戦略」に向けた党提言には、核共有に関する記述は盛り込まれない見通しとなった。 勉強会は、自民の高市早苗政調会長が、核に関する党内議論を実施するよう求めたため開かれた。安保政策に詳しい政策研究大学院大の岩間陽子教授と慶応大の神保謙教授から、核共有政策の歴史や現状などをヒアリングした。「欧州の核共有がそのままアジアに当てはまるものではない」との指摘や、核が最初の攻撃対象となることなどから「非核三原則を見直す実益はない」などの説明があった。同調査会の宮沢博行幹事長代理によると、…
玉川徹氏が持論「ウクライナが引く以外にない」早期に降伏すべきと発言 拡大 テレビ朝日の玉川徹氏が4日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」にリモート出演し、ロシアによるウクライナ侵攻について、「どこかでウクライナが引く以外にない」と早期に降伏すべきとの持論を語った。 番組ではロシアのウクライナ侵攻について詳報。2度目の停戦交渉が平行線に終わったことや、プーチン大統領が「容赦ない戦いを続ける」と発言したことを取り上げた。圧倒的な戦力差のあるロシア軍に対して、善戦しているとも伝えられるウクライナだが、玉川氏は今後戦争が長引くことでウクライナの犠牲者が増えていくと指摘。「民間人の(犠牲が)桁違いに増えていく戦争になる可能性が高いと思うんですね。戦力は圧倒的にロシアの方が上なわけですよ。こうなってくると、ウクライナはここまで勇敢に戦っているわけですが、どこかでウクライナが引く以外には、桁違いに死者が
国産初のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」の開発をきっかけに航空産業の発展を期して愛知県が昨年11月、豊山町にオープンした航空博物館「あいち航空ミュージアム」に、第二次大戦時の戦闘機「ゼロ戦」の復元機が展示された。展示に際しては「戦争賛美につながる」などと反対の声が出るなど議論もあったが、かつて世界の航空界をリードした技術の結晶として暫定公開にこぎ着けた。現代の若者にも人気を集める「ゼロ戦」。訪れた人からは「史実を隠してはならない」「公開で戦争は絶対あってはならないと訴えることも大切」といった声が聞かれた。 当時の最先端技術に関心 国産初のプロペラ旅客機「YS11」や国産技術で開発したヘリコプター「MH-2000」など6機が並ぶ博物館1階の実機スペース。ゼロ戦は、その片隅の壁で区切られた場所に静かに置かれている。 濃い緑の機体に先端の黒いエンジンフードがついた外観、高速を
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