中華料理の高級食材として知られる、アワビやナマコの価格が急落している。これまで中国の好景気に支えられ輸出が伸びていたが、今年は円高と安い韓国産に押されたため、状況が一変した。 2009年1月末、今季のアワビ漁を終えたばかりの岩手県は、水揚げ量31トンで前年の73.6%だった。海がしけ、漁の中心となる11月、12月に出られなかったことが原因だ。金額も54.1%減の15億円。 採取されたアワビは通常、生で食べる「鮮鮑(センポウ)」と加工向けの「乾鮑(カンポウ)」とにわけられる。後者の「乾鮑(カンポウ)」は岩手県でとれたアワビの半分以上が「干しアワビ」となり、韓国を経由して中国に輸出されている。一方、「鮮鮑(センポウ)」は国内に流通する。 ナマコは中国産の養殖ものが増える 不漁なら、普通は値上がりしてもおかしくないが、輸出に関しては円高の影響と、安い韓国産アワビが中国に流入したため、単価が落ちて