[東京 31日 ロイター] 7月の鉱工業生産統計はこの夏の企業の生産計画が大きく下振れてしまったことを浮き彫りにした。欧州危機に伴って世界のスマートフォン・携帯電話の需要が急速に悪化し、組み立て工場の集積する中国からの電子部品需要を企業が読み違えたことが背景にある。輸出の中国依存度が高く、中でも電気関連製品のウエートが半分近くを占めている日本経済は、短期的な電子部品需要の失速とコスト競争力低下によるシェアの落ち込みというダブルパンチに見舞われている。 自動車という生産のけん引役を失った国内生産は、年末まで3四半期連続の生産低下となる可能性を予見する声も浮上してきた。 <崩れた電子部品の強気の生産計画> この夏の生産は、エコカー補助金切れが迫る自動車産業に代わって電子部品や情報通信機械が下支えするはずだった。企業の生産計画をとりまとめる形で経済産業省が公表している生産予測調査では先月までそう