みずほフィナンシャルグループ(FG)が佐藤康博社長の下、非効率の象徴とされた2バンク体制から決別し、新みずほ銀行として船出する。これに伴い、新中期経営計画ではFG主導のグループ一体経営を明確に打ち出した。「顧客基盤が厚い」といわれながら、これまで他の2メガバンクの後塵を拝しがちだったみずほは、はたして復権することができるのか。(「週刊ダイヤモンド」編集部 新井美江子) 大学や予備校、専門学校が集中する東京・お茶の水──。みずほフィナンシャルグループ(FG)傘下のみずほ証券(SC)が、この昔ながらの学生街に竣工したばかりのオフィスビル、「御茶ノ水ソラシティ」に一大拠点を構えることが決まった。 一部は大手町に残るとはいえ、金融機関の集積地である大手町からはずれるとあり、都落ちするようにも映るSCの大移動。だが実は、このSCの行方こそ生まれ変わったみずほの浮沈を握るといっても過言ではない。中小証