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ブックマーク / book.asahi.com (45)

  • 映画「トラペジウム」原作・高山一実さんインタビュー 乃木坂46時代の小説「新しい作品になった」|好書好日

    高山一実さん=junko撮影 「絶対にアイドルになる!」。半島地域「城州」の東、城州東高校に通う、東ゆうは、南・西・北、3つの方角の高校へと足を運び、かわいい女の子と友だちになる計画を進めている。その裏には、「東西南北の美少女を集めてアイドルグループを結成する」という野望があった。まずは、南の星に狙いを定め、聖南テネリタス女学院へ向かう… 原作と別物を作るつもりで参加 ――最初にアニメ映画化の話を聞いたときは、いかがでしたか? 単行が発売されてすぐの頃にオファーをいただいて、自分が書いた物語を書店で手に取ってもらえるだけでうれしかったのに、映画化という大きなお話をいただいて、とても光栄に思いました。でも、映画になると、より多くの方に観ていただく可能性があるので、受け入れてもらえるだろうかとか、90分ちょっとの中で、どう描かれるんだろうとか、不安な気持ちもありました。 ――脚音楽などの

    映画「トラペジウム」原作・高山一実さんインタビュー 乃木坂46時代の小説「新しい作品になった」|好書好日
  • 全6巻で哲学者の思索たどる「竹内芳郎著作集」|好書好日

    サルトルやメルロポンティを日に紹介し、マルクス主義を自らの視点で再構築して、文化論、記号学、普遍宗教論などを展開した哲学者・竹内芳郎(1924~2016)。その仕事を編んだ『竹内芳郎著作集』全6巻+補巻(閏月〈じゅんげつ〉社)の刊行が始まった。初回配の第1巻は『サルトル哲学序説』と『実存的自由の冒険』を収める。6820円。鈴木道彦・海老坂武監修。=朝日新聞2021年10月9日掲載

    全6巻で哲学者の思索たどる「竹内芳郎著作集」|好書好日
  • 「口の立つやつが勝つってことでいいのか」書評 弱さとは世界に敏感になること|好書好日

    「口の立つやつが勝つってことでいいのか」 [著]頭木弘樹 何かしらざわざわ騒ぐ春のこころに、差し出されたようなエッセー集だ。タイトルに思い当たることがあれば、なおさらである。 ゆったり文字の組まれたの顔つきはやわらかく、全編を通して伝えること、生きていくことのままならなさが切実につづられている。ただし四隅のねじはゆるみなく、著者は理詰めで社会を俯瞰(ふかん)している。 記者としての自分は、「うまく言えないことの中にこそ、真実がある」という始まりから、うなだれてしまった。「言葉にできない人のほうが魅力的」と続いて、もう降参だ。 言葉にしないと始まらないのが記者。聞いて書くことで、かろうじて世の中に立たせてもらってきた。言葉を持っている人に出会った日、わいてくる幸せよ。なのに「言語化できないことがある」と語る著者に、圧倒的な説得力がある。 「能力が正当に評価されないのは、いいことではない」が

    「口の立つやつが勝つってことでいいのか」書評 弱さとは世界に敏感になること|好書好日
  • 仏教の思想的可能性の中心を読み出だす刺戟的な試み 宮崎哲弥 ――清水俊史著『ブッダという男』書評|じんぶん堂

    記事:筑摩書房 誤謬と偏見を排し、その実像に迫る革新的ブッダ論 書籍情報はこちら ブッダの過去世の記憶 初期仏教のある「律」のなかに、ブッダの過去世の記憶として、と謀って義理の弟を殺害したことが語られる場面がみえる。 遠い前世において山村に住む家長の長男としてあったブッダは、親の遺産の半分が腹違いの兄弟の手にわたると知ったに凶行を唆される。「わが夫よ、それならかれを殺してください」。前生のブッダは、当初こそ彼女に抗うものの、結局説き伏せられてしまう。「かの女はかれに繰り返し言い、欲望に従う者がなしえない悪業は何もないので、かれは同意した」。そして異母弟を野に誘い出し、洞窟に立ち寄って、そこで石で撲殺してしまったという。 「比丘らよ、どう思うか。その折に家長の息子で、その弟を荒野で殺した者は余にほかならない」(『根説一切有部律薬事』八尾史[訳注]、連合出版) この「律」の記述は、転生を

    仏教の思想的可能性の中心を読み出だす刺戟的な試み 宮崎哲弥 ――清水俊史著『ブッダという男』書評|じんぶん堂
  • 私の謎 柄谷行人回想録|じんぶん堂

    教室で口を利かなかった小学生は、いかにして柄谷行人になったのか――。世界的な批評家・思想家が自らの歩みを振り返り、ときにユーモアを交えて語ります。(月1回更新)

    私の謎 柄谷行人回想録|じんぶん堂
  • あの頃の自分に つけた決着 川本三郎「マイ・バック・ページ」|好書好日

    写真・郭允 川三郎(かわもと・さぶろう)作家、映画評論家 1944年東京生まれ。東大法学部卒。文芸や映画、エッセーなど、幅広く執筆活動を続けてきた。『大正幻影』(サントリー学芸賞)、『荷風と東京』(読売文学賞)、『林芙美子の昭和』(毎日出版文化賞、桑原武夫学芸賞)、『いまも、君を想う』(新潮文庫)など。 ボブ・ディランが、ノーベル文学賞に輝きました。ディラン世代でギターも弾いていただけに、うれしかった。このの題名も、ディランの曲名からとったのです。ただ、に書いた当時を振り返るのは、いまでも正直、気が重い。若い頃の不名誉な話が軸になっていますから。 それなりのページを割き、1970年前後の社会の動きを駆け出し記者の視点から追っています。事件のことより、まずあの時代の熱気を記録しないと、伝わるものも伝わりませんから。 朝日新聞社への入社は69年4月。1月には私が在籍していた東大で安田講堂

    あの頃の自分に つけた決着 川本三郎「マイ・バック・ページ」|好書好日
  • 吉野太一郎|好書好日

    吉野太一郎(よしの・たいちろう) 「好書好日」副編集長。大阪、東京の社会部、ネットメディア「ハフポスト日版」などを経て2020年2月から「好書好日」編集部員。2022年3月から9月まで休職し、韓国・慶南大学極東問題研究所フェローとして北朝鮮問題・脱北者をテーマに研究。

    吉野太一郎|好書好日
  • 「君たちはどう生きるか」宮崎駿監督が、新作映画について語っていたこと。そして吉野源三郎のこと|好書好日

    宮崎駿監督の新作「君たちはどう生きるか」ポスター=スタジオジブリのTwitterより 「私自身、訳が分からない」 「おそらく、訳が分からなかったことでしょう。私自身、訳が分からないところがありました」。 2023年2月下旬、東京都内のスタジオで上映された、「君たちはどう生きるか」の初号試写。米津玄師の歌うピアノバラードが流れ、エンドロールが終わった瞬間、灯りが点き、宮崎駿監督のコメントが読み上げられた。 客席から軽い笑い声が漏れた。私もその一人だった。あまりの展開の速さと、盛り込むだけ盛り込まれた情報を消化しきれず、茫然と座り込んでいたが、その言葉で我に返った。 これは「宮崎アニメ」の集大成なのか、吉野源三郎の著書『君たちはどう生きるか』の再解釈なのか。とにかく、1回見ただけではとても全容を把握できなかった。 「自分のことをやるしかない」 今回の作品は、公開前のプロモーションも、メディア関

    「君たちはどう生きるか」宮崎駿監督が、新作映画について語っていたこと。そして吉野源三郎のこと|好書好日
  • 「民主主義を装う権威主義」書評 露骨な不正を避け公平性を演出|好書好日

    民主主義を装う権威主義 世界化する選挙独裁とその論理 (叢書21世紀の国際環境と日) 著者:東島 雅昌 出版社:千倉書房 ジャンル:政治・行政 「民主主義を装う権威主義」 [著]東島雅昌 民主主義とは競争的な選挙を行う政治体制を指す。この定義が政治学の世界で定着したのは、米ソ冷戦の時代だった。野党の参入の有無という基準には、ソ連を明確に独裁体制として分類できる利点があった。 だが、書によれば、この定義で民主主義と独裁体制を区別できた時代は過去のものだ。米ソ冷戦が終結して30年、今日では独裁体制の8割が選挙を実施し、野党の参加を認めている。 こうした独裁体制は、暴力的な威嚇や選挙制度の操作によって、最初から与党が選挙で圧勝するように仕組む場合も多い。しかし、一部の独裁体制は、あからさまな選挙不正からは距離を取り、大衆的な支持基盤を固めることを重視する。 では、なぜ独裁者が選挙を操作しない

    「民主主義を装う権威主義」書評 露骨な不正を避け公平性を演出|好書好日
  • 「トランスジェンダー問題」は、シスジェンダー問題である|じんぶん堂

    記事:明石書店 『トランスジェンダー問題――議論は正義のために』(明石書店)と原書『The Transgender Issue: An Argument for Justice』 書籍情報はこちら 「トランスジェンダー問題」を論じる前に トランスジェンダーが解放されれば、私たちの社会の全ての人の生がより良いものとなるだろう。 そんな宣言から始まる書は、トランス排除的な首相が誕生するような英国で、トランス女性であるライターのショーン・フェイによって書かれた。トランスジェンダーたちの抱える問題が全7章で論じられている。わずか一年で邦訳が叶ったのは、日の読者にも今まさに必要な一冊だからだ。 そう。トランスの存在は、この世界を豊かにする。だからこのは1人でも多くの人に読まれてほしい。けれども、事前にいくつか注意が必要だろう。 たとえば「著者は、すでに性器の手術をしたの?」と聞きたくなったあな

    「トランスジェンダー問題」は、シスジェンダー問題である|じんぶん堂
  • 核戦争の瀬戸際に立った「十月の13日間」 米国の歴史学者による徹底検証|じんぶん堂

    記事:白水社 ピュリツァー賞作家による「核のある世界」への警鐘! マーティン・J・シャーウィン著『キューバ・ミサイル危機──広島・長崎から核戦争の瀬戸際へ 1945-62』上巻・下巻(白水社刊)は、原爆開発から冷戦下の核軍拡競争に至る文脈に絶体絶命の危機を位置づけ、13日間の一触即発の攻防を描く。 書籍情報はこちら 【著者動画:Martin J. Sherwin, Gambling with Armageddon】 第三次世界大戦が始まろうとしていた ──10月27日(土曜日) ケネディ大統領も相反する強い感情を抑えようとしているところだ。大統領執務室オーヴァル・オフィスのフロアを行きつ戻りつしながら弟の司法長官に語りかけ、自分は用心しすぎなのか、強引すぎるのか、柔軟すぎるのか、柔軟性を欠きすぎるのか、それともただ心配しすぎなのかと思いめぐらしているのだ。最近、第一次世界大戦に関するバーバ

    核戦争の瀬戸際に立った「十月の13日間」 米国の歴史学者による徹底検証|じんぶん堂
  • 「インディペンデントの栄光」書評 映画界を長年引っ張る懐の深さ |好書好日

    「インディペンデントの栄光」 [著]堀越謙三 [構成]高崎俊夫 「これほど多種多様な外国映画が、ローカルでも上映されている国は、実は世界でフランスと日しかないんですよ」。そんな映画大国の首都でミニシアター「ユーロスペース」を長年経営してきた堀越謙三さんが、名編集者の高崎俊夫さんの質問に答える形で自らの人生を振り返っている。 1970年代の岩波ホールを先駆に、80年代にはセゾンや東急などがアート映画をかけるミニシアターに参入。東京は世界に冠たる映画都市になる。堀越さんもその立役者の一人。ユーロスペースは書のタイトルの通り、インディペンデントとして大企業系のミニシアターに伍(ご)してきた。 彼の業績は劇場だけではない。自ら外国映画を買い付けて配給。アッバス・キアロスタミら世界的監督の映画を製作。さらには映画美学校や東京芸大大学院映像研究科の設立に関わり、濱口竜介監督らを育ててきた。インディ

    「インディペンデントの栄光」書評 映画界を長年引っ張る懐の深さ |好書好日
  • 円城塔さん「怪談」インタビュー 「直訳」で浮かび上がる不思議の国・日本|好書好日

    円城塔さん=撮影・有村蓮 円城塔(えんじょう・とう)作家 1972年北海道生まれ。2007年「オブ・ザ・ベースボール」で文學界新人賞、12年「道化師の蝶」で芥川賞、17年に「文字渦」で川端康成文学賞などを受賞。著書に『Self-Reference ENGINE』『屍者の帝国』(伊藤計劃との共著)『シャッフル航法』『文字渦』『ゴジラ S.P』など。 ホーイチはヘイケ・グレイブヤードでビワを激しくプレイする ――円城さん訳の『怪談』は、日人に長年親しまれてきたラフカディオ・ハーンの名作に、「直訳」という手法で新たな光を当てた一冊です。まずは翻訳にいたる経緯を教えていただけますか。 たまたま原文で読んでみたんですよ。2013年にアメリカに行くことになって、無駄な抵抗として機内で英語でも読んでおこうかなと。なぜ『怪談』を選んだのかは忘れましたが、大した理由はなかったと思います。ところが読んでみた

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  • 『中国の「よい戦争」』 「道徳的に公正な国」という物語 朝日新聞書評から|好書好日

    中国の「よい戦争」 甦る抗日戦争の記憶と新たなナショナリズム 著者:ラナ・ミッター 出版社:みすず書房 ジャンル:社会思想・政治思想 『中国の「よい戦争」』 [著]ラナ・ミッター 戦争を肯定的になど捉えられるはずがない。しかし、アメリカでは第2次世界大戦がヨーロッパとアジアを解放した「よい戦争」として記憶され、中国の習近平国家主席は抗日戦争を、「日軍国主義が中国を植民し奴隷化しようとした企(たくら)み」を粉砕した「偉大な勝利」であり、「民族の恥辱を洗い流し、わが国の世界における大国の地位をあらためて確立した」と誇らしく宣伝する。 冷戦期、中国の公的な歴史は共産主義的、革命的、反帝国主義的なナラティブ(物語)が中心だったのに対して、経済的に成功した中国共産党政権は、中国を第2次世界大戦で「勝利を収めた強国」かつ「道徳的に公正な国」と位置付けようとしていると、著者のラナ・ミッターは指摘する。

    『中国の「よい戦争」』 「道徳的に公正な国」という物語 朝日新聞書評から|好書好日
  • 「犠牲者意識ナショナリズム」 各国の歪んだ自意識と向き合う 朝日新聞書評から|好書好日

    犠牲者意識ナショナリズム 国境を超える「記憶」の戦争 著者:イム・ジヒョン 出版社:東洋経済新報社 ジャンル:社会思想・政治思想 「犠牲者意識ナショナリズム」 [著]林志弦 「犠牲者意識ナショナリズム」とは著者の造語で、自分の国の一体性や正当性を主張するために、自分たちの英雄的な行動ではなく、他国から受けた被害を過剰に強調し、自分たちの加害を過剰に小さく見せようとする態度のことをいう。 慰安婦問題が欧州の女性に対する犯罪の記憶を呼び起こしたり、ホロコーストの記憶とイスラエルによるパレスチナでの暴力の記憶が重ねられたりする記憶のグローバル化を背景に、ポーランド、ドイツ、イスラエル、日韓国、旧ユーゴなどの犠牲者意識ナショナリズムを縦横無尽に論じる快著の翻訳を寿(ことほ)ぎたい。 私が初めて著者の報告で犠牲者意識ナショナリズムという言葉を聞いたとき、なんて恐ろしい概念だと驚愕(きょうがく)し

    「犠牲者意識ナショナリズム」 各国の歪んだ自意識と向き合う 朝日新聞書評から|好書好日
  • 基地のある風景――小泉悠さん・評『世界の基地問題と沖縄』|じんぶん堂

    記事:明石書店 千葉県松戸市六実(むつみ) 書籍情報はこちら のっけから私事で恐縮であるが、評者は千葉県松戸市のはずれにある六実(むつみ)地区で生まれた。海上自衛隊下総航空基地と陸上自衛隊松戸駐屯地のちょうど真ん中に位置し、頭上にはいつもP-3C哨戒機やAH-1S対戦車ヘリコプターが飛んでいるという土地である。さらに南東部には陸上自衛隊習志野駐屯地があり、晴れた日には空挺団のパラシュートが輸送機からパラパラと蒔かれていく様子が小学校の窓からよく見えた。 こうした環境で育った筆者にとって、基地というのはごく普通に存在するもの――日常と非日常で言えば「日常側」の風景であって、そこに何か特別なものを感じたことはあまりない。おそらく多くの六実住人たちにとってもこれは同じであったのだろう。基地が何らかの政治的問題として扱われることはまずなかったし、その存在が意識されること自体があまりなかったように思

    基地のある風景――小泉悠さん・評『世界の基地問題と沖縄』|じんぶん堂
  • 映画「さかなのこ」主演・のんさんインタビュー ジェンダーを超えた唯一の存在に|好書好日

    のんさん 小学生のミー坊は、いつも魚のことで頭がいっぱい。他の子と違うことを父親(三宅弘城)は心配する一方、母親(井川遥)は温かく見守っている。高校生になっても魚に夢中なミー坊(のん)は、総長(磯村勇斗)や「カミソリ籾」(岡山天音)といった町の不良とも仲がよく、皆の中心にいる。やがてひとり立ちしたミー坊は、出会いと再会を繰り返し自分の道を進んでいく。 男か女かはどっちでもいい ――原作『さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~』には、さかなクンの生い立ちから、家族とのエピソードや友人たちとの出会いまでが綴られていますが、特に印象に残っているお話はありますか? 私が一番印象に残っているのは、さかなクンのお父さんのエピソードです。映画では三宅さんが楽しいお父さんを演じていますが、さかなクンの実のお父さんは囲碁棋士で、めちゃくちゃ厳格なんだけど、意外と突飛な人でもあるんだなというところが面

    映画「さかなのこ」主演・のんさんインタビュー ジェンダーを超えた唯一の存在に|好書好日
  • 鶴見済さん「人間関係を半分降りる」インタビュー 「距離が近い」はいい関係か? 既存の価値観疑い、生きづらさを解消|好書好日

    鶴見済(つるみ・わたる) 1964年、東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒。複数の会社勤務を経て、90年代はじめにフリーライターに。93年『完全自殺マニュアル』は社会現象となり、累計で120万部超。その他の著書に『0円で生きる』『人格改造マニュアル』『檻のなかのダンス』など。つながりづくりの場「不適応者の居場所」を主宰。 ブログ 公式ツイッター 人間は醜いから、離れてつながる ――新刊『人間関係を半分降りる 気楽なつながりの作り方』では「人間には醜い面があるから、少し離れてつながろう」と提案しています。 これまで生きてきた中で一番悩んだのはなんだっただろう? と振り返ってみると、自分は人間関係のことでした。特に大変だったのが高校生の頃と会社に入ったばかりの頃。高校生の時は、関係が固定化されていて狭い場所に人が密集する学校空間で、対人恐怖症(社交不安症)というか、人の目を気にし過ぎてしまう視

    鶴見済さん「人間関係を半分降りる」インタビュー 「距離が近い」はいい関係か? 既存の価値観疑い、生きづらさを解消|好書好日
  • よしながふみさん「仕事でも、仕事じゃなくても 漫画とよしながふみ」インタビュー 私にとって漫画は切実なもの|好書好日

    よしながふみ漫画家 東京都生まれ。1994年『月とサンダル』でデビュー。『西洋骨董洋菓子店』は第26回講談社漫画賞少女部門を受賞、TVドラマにもなった。『大奥』で第5回センス・オブ・ジェンダー賞特別賞、第13回手塚治虫文化賞マンガ大賞など受賞。そのほかの作品に、『フラワー・オブ・ライフ』『愛がなくても喰ってゆけます。』『愛すべき娘たち』『こどもの体温』『きのう何べた?』など。 漫画はコミュニケーションツール ――『あのひととここだけのおしゃべり』(白泉社)という対談集をこれまでにも出版されていますが、今回のようなインタビュー集を出された経緯を教えてください。 最初にお話を頂いた時は、対談+インタビュー集みたいなものを作るという企画で、対談はゲストの方のお話がすごく楽しいからそれならいいなと思っていたんです。結局、私の話が大半を占めることになったのですが、聞き手であるライターの山文子さん

    よしながふみさん「仕事でも、仕事じゃなくても 漫画とよしながふみ」インタビュー 私にとって漫画は切実なもの|好書好日
  • 「フランス革命史」書評 庶民の記録で跡づける多様な姿|好書好日

    ISBN: 9784560098950 発売⽇: 2022/06/29 サイズ: 19cm/497,98p 「フランス革命史」 [著]ピーター・マクフィー 「市民革命」という言葉はやめませんか。数年前、ある思想史事典の編集委員で連名記事をつくる際、そう申し入れたことがある。日語のこの言葉には独自のニュアンスがあるにせよ、西洋語では「ブルジョワ革命」と翻訳するしかない言葉だからだ。日の教科書のように、西洋近代の政治変動をこの言葉で一括するのは、欧米ではごく稀(まれ)だ。 フランス革命を「ブルジョワ革命」とみなす通説にフランソワ・フュレが批判を寄せてから、半世紀ほどの年月を経た。階級闘争史観の次の次はどうなっているか。2016年にイエール大学出版局から原著が出版されたこのは、この問いに一つの方向性を示している。新旧の膨大な革命史研究の成果をバランスよく折衷的に吸収しながら、平易に、テンポ

    「フランス革命史」書評 庶民の記録で跡づける多様な姿|好書好日