ことしは明治元年から満150年。国立公文書館では大日本帝国憲法の原本を特別に展示するなど、各地で明治を振り返る催しが行われています。明治は日本の近代化が一気に進んだ時代でした。その歩みと人々の息づかいを当時のまま知る手がかりとなるのが、現代に受け継がれた公文書や古文書です。貴重な記録を失わないために、どのような苦労や知恵が必要とされるのか――。後世に記録を残す現場を訪ねました。 水害から「記録」を救う――西日本豪雨の被災地から 水にぬれ、ページがふにゃふにゃになったファイル。破れないよう、慎重に1枚ずつめくっていきます。ページの間に挟むのはキッチンペーパー。水分を吸い取るため、この地道な作業を繰り返していきます。