この本は、2012年1月に発売された『Coming Apart』の邦訳である。本書は、発売直後からニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリートジャーナルなどの高級紙に軒並み書評が掲載され、全米で大きな反響を集めた。ノーベル賞経済学者ポール・クルーグマンがブログで批判的コメントをする一方、『マネーの進化史』のニーアル・ファーガソンは肯定的意見を寄稿するなど、その反響は賛否の入り混じったものだった。米国の二極化に警鐘を鳴らす本書を巡って、米国言論界は二分されたのである。 著者は保守系シンクタンクAEIの研究員チャールズ・マレーである。彼は1994年に共著者として、人種によるIQの差異を指摘する『Bell Curve』を出版し、これまた大論争を巻き起こした経験を持つ。そんなマレーの最新作である本書の重点は、アメリカがどれほど断絶してしまったのかを明らかにすることに置かれている。 本書が大きな論争
アメリカのトヨタ叩きについての「もやもや」が晴れた。これは、アメリカンリスクの教科書として読まれるべきスゴ本。 そのジャイアニズムやダブスタにはちゃんと(構造的な)理由があることが分かる。なぜヒステリックな反応をしたのか、原因判明にもかかわらず、どうしてケジメをつけられないか理解できる。同時に、トヨタの大人の対応と、是々非々バランス感覚の絶妙さに唸らされる。さらに、アウディ、トヨタの次がどこであれ、どんな対応を取ればよいか教訓が得られる。 2009~2010年の「トヨタ急加速疑惑」によるトヨタバッシングは異様だった。メディアの扇情報道がオレモオレモ苦情のループを呼んでヒートアップする一方、トヨタを蹴落とす陰謀論がまことしやかに語られていた。どこまでが「事実」で、どこからが「意見」なのか日本のメディアを探しても、「グローバル経営感覚の欠如」や「トヨタの油断や驕り」など、自虐的な報道ばかり。後
サイデルが手がけるNYやロンドンの個性派ホテル 新世代の個性派ホテルとして注目されているサイデル・グループ。同グループが運営する都市型のホテルはビジネス客のすべてのニーズに応じることがコンセプト。その充実度は自給自足の島に例えられるほどだ。ニューヨーク、ワシントン、ロンドンにある各ホテルを紹介。
1939年に始まったソ連との冬戦争で活躍したフィンランド軍の狙撃手シモ・ヘイヘは、一部ネット上では有名だ。しかし、これまで日本では、ヘイへその人をテーマとした本は、これまで一冊も出ていなかった。本書は、1998年に60年間にわたって沈黙を続けてきたヘイへのインタビューを成功させた著者によるノンフィクションであり、一部マニアにとっては待望の書と言える。 ここでまず、ネット上にコピペで出回っているヘイへの逸話を見てみよう。 ・わずか32人のフィンランド兵なら大丈夫だろうと4000人のソ連軍を突撃させたら撃退された ・シモヘイヘがいるという林の中に足を踏み入れた1時間後に小隊が全滅した ・攻撃させたのにやけに静かだと探索してみたら赤軍兵の遺体が散らばっていた ・気をつけろと叫んだ兵士が、次の瞬間こめかみに命中して倒れていた ・スコープもない旧式モシンナガン小銃で攻撃、というか距離300m以内なら
端的に言えば、フランスで本の売り上げの収入だけで暮らしていけているのは、30人くらい。 作家全体として見ると、そのうちの半数はほぼ無収入であり、年間1万5000ユーロ(1ユーロ=130円として195万円)以上の収入があるのは、9%ほどしかいないらしい。 ちなみに、昨年(2009年)1年間で、3807の小説が発表されたそうだが、ベストセラーの目安となる5万部を売り上げたのは、そのうちの20冊ほど。 つまり1%にも満たないわけで、それによって得られる収入、約10万ユーロ(1300万円)を手にしたのはやはり20人くらいと、ほんの一握りの作家に過ぎないという。 さて、そのブックフェアであるが、国内の300の出版社のほか、25カ国から100を超える出展があるという大イベントで、今年はスタートしてから30回目という、いわば記念の年に当たる。 元々フランスという国が文学、あるいはもっと広い範囲の出版文化
英国の自然科学者チャールズ・ダーウィン(Charles Darwin)の像と著書『種の起源(On the Origin of Species)』の背表紙(2006年6月8日撮影)。(c)AFP/SHAUN CURRY 【11月23日 AFP】英国の自然科学者チャールズ・ダーウィン(Charles Darwin)が進化論を説明した有名な著作『種の起源(On the Origin of Species)』の1859年の初版本が、英国・オックスフォード(Oxford)州の民家のトイレでこのほど発見され、24日にオークションにかけられることになった。 競売大手クリスティーズ(Christie's)によると、この初版本は発見された家の家族が40年ほど前に数シリング(1ポンド=20シリング)で購入し、客用トイレの本棚に置いていたもの。持ち主の義理の息子がダーウィンに関する展示会で、写真に写った著書の背
中立国の戦い―スイス、スウェーデン、スペインの苦難の道標 (光人社NF文庫)posted with amazlet at 09.09.29飯山 幸伸 光人社 売り上げランキング: 38634 Amazon.co.jp で詳細を見る 「中立国の戦い」は3つの中立国の歴史に焦点をあてた本です。3国とは、スペイン、スウェーデン、そして永世中立国として有名なスイスです。他にも中立国は多いのに、なぜこの3国なのでしょう? それはこれらの国が、あの第二次世界大戦のさなかすら中立政策を貫き、成功した国だからです。 そこにはいったいどんな秘密が、そして苦労があったのでしょうか。 中立政策の義務スイス国旗。色を反転させると赤十字の旗になる。 中立といっても色々ありますが、本書で問題にしているのは戦時中立です。戦時中立とは戦争をしている両陣営のどちらにも味方せず、公平に接することです。中立国は以下の義務を果た
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く