寝覚発電所では、当初は使用した水を放水路にてすべて木曽川本川へ放流していたが[4]、1947年(昭和22年)になって放水路直結の上松発電所が竣工した[7]。この上松発電所は導水路のみで落差を得て発電する水路式発電所で、最大使用水量48.65立方メートル毎秒・有効落差21.10メートルにより最大8,000キロワットを発電する[2]。 上松発電所は寝覚発電所放水口に直結するため取水堰を持たない[7]。上部水槽につながる導水路は全長2,507メートルで大部分をトンネルが占める[7][8]。水槽から水車発電機へと水を落とす水圧鉄管は、長さ21.1メートルのものを1条設置[7][8]。水車発電機は1組あり、水車は立軸単輪単流渦巻フランシス水車を採用、発電機は容量1万キロボルトアンペア・周波数60ヘルツのものを備える[6][7]。水車・発電機は大峰発電所(京都府)にあった2組のうち片方を転用したもので