こんにちは、磯崎哲也です。本日はベンチャー企業を育てる「インキュベーター」について考えてみましょう。 ネットやIT系の企業については、ベンチャー企業を立ち上げる投資額は非常に小さくなりつつあります。同じ性能のハードウエアのコストが数年で半減する「ムーアの法則」と、実用に堪えるオープンソース(無料)のソフトウエアの増加により、10年前に比べて、同じことをやる場合の投資額の桁が1つ2つ小さくて済むようになってきているわけです。 するとどうなるか。 全体として、資金を供給する投資家よりも、資金の提供を受ける起業家の立場の方が強くなります。(もちろん、「イケてないベンチャー企業でも簡単に資金調達できる」なんてことがあるわけはないので、あくまで「全体」「マクロ」で見た場合に、そうした方向の構造変化が起こっているという話です。) このため、投資家は、成長の見通しが確実になって来たミドル、レイターと
「キャリアの1ステップとしての東大教授」から読む 伊東 乾(以下、伊東) 今日のこの座談は、僕がこんな面子でしゃべりたいな、と思っている人に集まってもらったという、ある意味非常にふざけた話かもしれないんですが、例えばさっきも言った通り、小野君と知り合ったのは「ツイッター(Twitter)」でした。 小野 裕史(以下、小野) ツイッターですね。 伊東 この記事にアクセスしてくださった読者の皆さんにも「別にあの人たちは何か別種の人たちで、日経で何かやっている」とか思わないでほしいんですよね。実際、ツイッター上で知り合った大学の先生と既に何本か共同研究も始めていますし。大企業のトップとかだったらまだしも、ベンチャーとか、僕みたいな学内ベンチャーの弱小研究室なんかは、いろんな風穴をいつも探しているわけですから。普通に門戸を開いて、いろんなことができるわけですから。 小野 できますね。 ツイッターが
米国のベンチャー投資には「ラウンド」がある。ラウンドは、複数の投資家が同じ投資条件で投資する「ひとくくり」。リードインベスターというのがいて、その人・会社が、投資を受ける会社と投資条件をネゴ、リード以外のインベスターは、そこで決まった条件に乗る。 さてさて、ソフトウェア・インターネットサービスを作るコストが劇的に安くなった昨今、昔のような大掛かりなベンチャーキャピタル投資がいらないベンチャーが増えてきた。少なくとも最初はいらない、というケースが多い。 ということで、ベンチャーキャピタルより少額の投資の必要性が大きくなっている。 大ざっぱにいうと、「ベンチャーキャピタルラウンド」は数億円以上、というのが相場なので、それより下の数千万〜1−2億円程度というニーズがあり、このあたりをターゲットにした「エンジェルラウンド」と呼ばれる増資がある。 「エンジェル」は多くの場合は個人投資家だが、「エンジ
U.優先株式 (Preferred Stock) 1.優先株式で投資する理由 米国では通常、創業者や従業員は普通株式で投資します。創業者や従業員が普通株式(従業員の場 合はストックオプション)を取得する理由は安い株価で多くの株式を手に入れることが出来るからで す。一方、VCなど外部の投資家は優先株式で投資します。 アーリーステージの段階で投資した投資家に対し、普通株式が与えられることもあります(表6 −1)。普通株式はVCが経営に参加する必要のない場合(ハンズオフ型投資、Hands-off)等に 例外的に用いられることがあります。 会社側にとって優先株式の主なメリットは、優先的な権利内容を盛り込む結果、普通株式よりも 高く評価されるため、優先株式1株当たりの株価が高く設定できるので、少ない株数の発行で必要 な額の資金を調達出来る点にあります。 VCなどの投資家が普通株式ではなく優先株式を取
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