先日、とあるパン屋で「丸ごとコロッケ」なる総菜パンを見かけた。パン粉を付けて一度フライにしたものを、再びパンで包んでいるのだ。 コロッケに限らず、フライ物を包んだり挟んだりしたパンは「どれだけパンまみれなんだ!」と言わずにおれない過剰な魅力に溢れている。 しかし、ここでハタと気が付かないだろうか。パン粉は元々パンなのだ。それを再びパンで包むという行為は、はっきり言って二度手間なんじゃないのか? そうだ。パンさえあれば、フライを作る時の面倒な工程を大幅に省けるかもしれない。 (高瀬 克子) 3つの工程をひとつに 「いったい、なにを言っているのか」とお思いの方もいらっしゃることだろう。ちょっと説明させてください。 フライを作るには卵、小麦粉、パン粉の3つが欠かせないものだが、最初からパンを使えば3つもいらないんじゃないか? …と、こういう提案なわけです。 「必要は発明の母」ならぬ「横着は簡単便