人種や性をめぐる近年の米英社会の分断と混乱は激しい。「文化戦争」と呼ばれ、政界も揺るがしている。影響は日本社会にも忍び寄る。「キャンセルカルチャー」がそれだ。過去の差別的発言などがネットで炎上、職やポストを失う人が頻繁に出る。英国の保守派論客がゲイ・女性・人種・トランスジェンダーの4分野で起きたさまざまな事例を通じて「文化戦争」の実態を描き、マルクス主義と情報技術の影響、「ゆるし」という3つの視点で分析した。 保守側に偏った議論だと考えるべきでない。著者自身がゲイであり少数派だ。立ち返る原点は、人を「肌の色でなく人格で判断する」社会を求めたキング牧師だ。むしろ伝統的リベラルといえる。それが保守派に分類されるところに、今日の米英社会の過激な変化がうかがえる。 著者は少数派の権利拡大を批判しているわけではない。急激な変革によって生じる混乱で、逆に権利拡大への「反動」が起きることを恐れている。
「(株)貧困大国アメリカ 」を途中まで読みました。惚れ惚れするほどの、デマ・間違いオンパレード。 関連:その①、「日本が売られる」 今回のツッコミは農業・食品系です。 養鶏場の年収今では生産者の98%が、親会社の条件の下で働く契約養鶏者なのです。・・・ジャックの実家の養鶏場に入る年収はわずか1万5千ドル(約150万円)。大手と契約するこの種の工場式養鶏場の中では、平均値だという。では、米国農務省の「Farm business average net cash income(農業事業の平均純現金収入)」を見てみましょう。 1農場当たりの金額ですが、2012年:164.7、2013年:161.3 ・・2021年:137.4 となっています。 大体あっているじゃん、などと思ってはいけません。 単位は1000ドルです。164.7→164,700ドル = 1647万円です。 その金額は売上だ!って言
2004年に原著が刊行され、大変な論争を読んだ一冊の新版が翻訳された。2019年のフランス語版に付された、刊行後の15年を総括する文章も新たに訳出されており、本書の主張や現状の政治的状況についての理解を深めてくれるだろう。 ジョセフ・ヒース+アンドルー・ポター著『反逆の神話〔新版〕:「反体制」はカネになる』『反逆の神話』は原著タイトルを「THE REBEL SELL」と言い、「反逆が売り物にされている」という意味である。一番目先の批判のメインターゲットは、アドバスターズ・メディア社や、ナイキ、ナオミ・クラインらの反グローバリズム運動などであるが、その背景にあるカウンターカルチャーやフランクフルト学派の思想を批判的に検討するという射程の一冊であり、そうであるがゆえに非常に論争的で扱いの危険な一冊である。 『アドバスターズ』はカナダの財団が発行している「広告破壊」の雑誌で、左派活動家向けの雑誌
岡田憲治(おかだ けんじ) 1962年東京生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了(政治学博士)。専修大学法学部教授。専攻は現代デモクラシー論。著書に『権利としてのデモクラシー』(勁草書房)、『言葉が足りないとサルになる』、『静かに「政治」の話を続けよう』(共に亜紀書房)、『ええ、政治ですが、それが何か?』(明石書店)。インターネット・ラジオ「路地裏政治学」他(ラジオデイズ)など各種メディアにて発言・寄稿。 目次プロローグ オトナになれない私たち 第一章 なぜリベラルは「友だち」が増やせないのか 第二章 善悪二分法からは「政治」は生まれない 第三章 なぜ「支持政党なし」ではダメなのか 第四章 「議論のための議論」から卒業しよう 第五章 すべての政治は失敗する 第六章 「お説教」からは何も生まれない 第七章 「ゼニカネ」の話で政治をしたい 第八章 議員には議員の仕事がある、ということ
敬称略。以下同様。 私の知る現代と違いますね(佐藤学)私は、この事件を「クーデタ」として認識している。法を蹂躙して国家と社会を激変させる企てがクーデタである。現代のクーデタでは、軍隊は出動しないし厳戒令がしかれるわけではない。クソ笑える。 ミャンマーのクーデターは、この本の出版後の出来事なので見逃すとして、ここを見てもらえばわかるが、いくらでも起きている。 右派憲法学者は集団自衛権を違憲と判断する?(上野千鶴子)憲法学者が右から左まで「違憲」と判定する「集団的自衛権」本に書くのならば、調べてから書きましょう。 学術会議任命拒否を「合憲」とした4名(右と思われる)のうち3名は集団的自衛権を「合憲」としています(残り1名の意見は不明)。 逆に学術会議任命拒否を「違憲」とした157名(左と思われる)のうち141名は集団的自衛権を「違憲」としています(残りの意見は不明)。 ※こちらに憲法学者の意見
「米国共産党調書」を作成した若杉要氏(明治41年撮影、若杉真輝氏提供)第二次世界大戦前の米国共産党の組織や活動を、日本外務省が調査した機密報告書「米国共産党調書」の現代語訳が刊行された。党内の地下組織や秘密工作の実態も詳述され、当時の外務省の高度な情報収集・分析能力がうかがえる。日中戦争勃発後、米国内では反日世論が高まり、対日圧迫外交が続いて日米開戦へと至った。外務省はその裏に、アジア共産化をもくろむソ連に操られた米国共産党の日米対立工作があると分析していた。「調書」は、日本敗戦後のアジアに共産国家が相次いで誕生した歴史の解明にもつながる貴重な公文書だ。 工作対象団体に潜入「米国共産党調書」(以下、調書)には、数え切れないほどの個人名や団体名がならぶ。公然・非公然の党員、党の団体、そして党が影響力を持った各種外部団体だ。
リベラルでありながらリベラル派の弱点を指摘した岡田憲治氏にいまの政治を聞く 野党共闘の難航要因、政治家にも有権者にもはびこる潔癖主義で対話が生まれない 現実の政策や日々の政治活動に関しては、「日常」を支えている人への目線があるか 「正しさ」や「正義」を気取ることで敗北のカタルシスに酔い、結果的に「安倍一強」を許してきたリベラル派。その「痛いところ」をついた『なぜリベラルは敗け続けるのか』(集英社インターナショナル)著者の岡田憲治・専修大教授(政治学)に、野党の現状と、保守との分断が激化する社会状況について、保守の立場から聞いてみた。(3回シリーズ) 野党共闘が難航する背景 ――次の衆院選に向けて、「野党共闘」の行方に注目が集まっています。 岡田 議会政治においては、野党は政権交代を目指し、「自分たちが政権を獲ったらこんな政策を実現します」と提案することが至上命題。「私達に任せもらえれば、4
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