11月2 猪木武徳『経済社会の学び方』(中公新書) 7点 カテゴリ:政治・経済7点 さまざまな受賞歴を持ち、日本経済学会会長も務めた著者による「経済社会の学び方」を論じた本。学問的な「方法論」というよりは、その一歩手前の「見方・学び方」について述べています。 ただし、博識に支えられたバランスの取れた見方は、経済学や社会学の素人だけでなく、それなりに学んできた人にも参考になるものだと思います。 経済学では先端的な方法が次々と開発されていて、それはそれで面白いのですが、ときには本書のようなベテラン研究者による一歩引いた視点も必要かもしれません。また、本書を読むことで「社会科学」と呼ばれるものを改めて考え直すきっかけにもなります。 目次は以下の通り。 第1章 まずは控え目に方法論を第2章 社会研究における理論の功罪第3章 因果推論との向き合い方第4章 曖昧な心理は理論化できるか第5章 歴史は重要