【書評】人間・辻政信の真相に肉薄する:前田啓介著「辻政信の真実 失踪60年-伝説の作戦参謀の謎を追う」 Books 歴史 政治・外交 社会 2021.08.20 「作戦の神様」と称賛されながら「悪魔の参謀」と批判された陸軍参謀、辻政信。新聞記者として、辻政信は何者だったかというテーマに挑んだ著者は、世の中に流布する「絶対悪」(半藤一利)という固定観を問い直す狙いを本書に込めた。 戦前も戦後も表舞台で 辻政信は、戦前も戦後も、表舞台で活躍を続けた珍しい軍人である。満州事変を主導した天才戦略家・石原莞爾は戦後4年で亡くなった。盟友でもあった服部卓四郎も再軍備の議論を唱えるなど舞台裏で暗躍はしていたが、表舞台で知られる活動はしていない。 一方、辻政信は、ノモンハン、インパールなどの作戦における失敗、マレー半島攻略戦の神がかり的な成功、そしてそのあとの華僑虐殺への関与。両極端の毀誉褒貶に加えて、戦
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