若き起業家たちが成功を目指し奮闘する姿を描いた本作について、若者の「起業」や「働き方」に注目し、世論に疑問を投げかけ続ける社会学者の古市憲寿氏に、インタビューに応じてもらった。古市氏の目に、彼らはどのように映ったのだろうか? そして作品を通して改めて考えさせられる、「成功者」となる条件とは? 「とうとうインターネットでも、『歴史ドラマ』が作られるようになったんですね」 社会学者・古市憲寿は感慨深げに言った。ドラマ『シリコンバレー狂騒曲』の舞台は、Google、Facebook、YouTubeも生まれていない、1990年代末のシリコンバレーだ。古市自身、この年代では中学生。「僕が初めてインターネットを使ったのも90年代後半でした。はじめは電話代を気にしながら接続していたのが懐かしいですね」と、当時のインターネットの思い出を振り返る。 そして本作は、「@」の読み方すら一般的でなかった時代、イン