マツダがホットスタンプ(高張力鋼板の熱間プレス材)製ボディー骨格部品を内製化した。骨格部品の品質を高めながら、製造コストを削減し生産性を上げるのが狙いである。本社工場(広島県府中町)内で、新技術を導入した製造設備を稼働させた。 新設備で造ったセンターピラーなどの骨格部品は、「ラージ」プラットフォーム(PF)を適用した新型SUV(多目的スポーツ車)「CX-60」に初めて採用した(図1)。今後投入する他のラージPF適用車にも、内製化したホットスタンプ製骨格部品を使う計画である。 現在クルマのボディー骨格には、全方位(前面・側面・後面)の衝突安全に対応するため、高張力鋼板が多用されている。衝突時の衝撃でキャビン(乗員室)を変形させないために、センターピラーやフロントピラーなどの乗員室周りの骨格には、1.5GPa級のホットスタンプを使うケースが増えている。 製造コストをいかに抑えるか ただ、ホット