マヌエレ·フィオール『秒速5000km』というイタリアの漫画。5月31日に日本語翻訳が出たばかりの漫画だ。 僕がこの漫画をはじめて知ったのは、10年ほど前にイタリア旅行へ行ったとき。この作者の漫画はどの書店でも平積みで置いてあった。『令嬢エリゼ』『秒速5000km』…どちらもタイトルは読めなかったけれど、筆で描かれた伸びやかなタッチ、華やかな色彩……美術館に飾ってあるようなクラシックな画家が現代に甦って漫画を描いているような佇まいに一目惚れ。 これだけ凄い漫画なら、すぐに日本語版が出るだろうと思っていたんだけど…なかなか出ない。フィオールは、そのあいだも新作をどんどん発表してゆき、ヨーロッパの漫画シーンを牽引しているのに…出ない!漫画家やイラストレーターの友達の家に行くと、本棚にフィオールの漫画がささってることもしばしば。注目してる人は結構いるんだなぁと感慨にふけっていても…やっぱり出ない