前回は、JR北海道・JR東日本・JR東海各管内に運転されている在来線の特急列車の本数と総連結両数とを算出し、全国新幹線鉄道整備法(全幹法)に関連して立てられた「建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画」(基本計画)にリストアップされた未開業の新幹線の必要性を占った。今回は引き続き、JR西日本・JR四国・JR九州の各管内に関連する新幹線についての考察を行ってみたい。 JR西日本の新たな新幹線計画は 北陸新幹線では、現在金沢-敦賀間が建設中で2023年春の開業を目指す。並行する北陸線系統を行く特急列車の本数、総連結両数は敦賀-福井間が78本、606両、福井-金沢間が86本、648本と、両区間とも輸送力はほぼ限界といってよいほどの数値を示した。この区間への北陸新幹線の建設に異論はない。 沿線の自治体などでは北陸新幹線の敦賀-大阪市間の早期着工を訴える。並行する北陸線系統の大阪-敦賀間の特