常連客からのメッセージで埋め尽くされた天牛堺書店天下茶屋店のシャッター=5日午後、大阪市西成区(中井美樹撮影) 「会社帰りのささやかな幸せでした」「ここの空間に何度も救われたことを僕は一生忘れません」「再会の日が必ず、早く、来ますように」-。1月に破産し閉店した書店「天牛堺書店」の天下茶屋店(大阪市西成区)のシャッターには、さまざまな思いを込めたメッセージが並ぶ。日に日に増えるそのメッセージからは、地域に愛された町の書店の姿が浮かび上がる。 大阪府南部を中心に12店舗を経営していた天牛堺書店(堺市南区)。新刊本と古本を併売するなど特徴ある売り方で知られた同書店が突然閉店したのは、先月28日のことだった。 天下茶屋店の閉じたシャッターには、閉店を知らせる破産管財人の紙が掲示されたが、その日のうちに、中学生と自己紹介しつつ、「僕を本好きにしていただきありがとうございました」と子供らしい字で書か