2019年5月、レイプや近親相姦の被害者でも中絶手術も認めない「全米一厳しい中絶禁止法」を可決したアラバマ州でいま、衝撃の事実が論争を呼んでいる。同州では、レイプ被害者が出産した場合、加害者もその子の親権を得られるというのだ。10代で「義理のおじ」からレイプされ妊娠し、現在そのおじと親権を争っている女性が「司法の不備」を訴える。 2018年、一人の若い女性が北アラバマ家族支援センターのオフィスにやってきて、自分は10代のときに、おじからレイプされて4度も妊娠し、心に深い傷を負ったと訴えたことがあった。そのとき、レイプ問題カウンセラーのポーシャ・シェパードは、驚きで開いた口の塞がらない話を聞かされた。 そのおじは、麻薬事件で有罪判決を受けて服役中なのであるが、まもなく刑務所から出てきたあかつきには、二人の間に生まれた子供と一緒に暮らしたいと望んでいた。アラバマ州では、レイプ犯でも我が子の親権