「700人以上が無実の罪で有罪判決を受けた。少なくとも4人が自殺している。妊娠中に刑務所に送られた女性。破産に、結婚生活の破綻。人生が台無しになった。 英国史上最悪の冤罪事件の衝撃的な詳細は、何年も報道されてきた。だが運動家やジャーナリストらの熱心な努力にもかかわらず、どういうわけかほとんどの国民の目に留まらないままだった」 こう報じるのは、米紙「ニューヨーク・タイムズ」だ。英国で大勢の人間が不当に有罪判決を受けた事件が、いまようやく世間の注目を浴びて、大きな話題となっている。
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殺害されたアンジェラ・ライトソンさんの写真。家族が提供し警察が公開(撮影地、撮影日不明、2016年4月7日公開)。(c)AFP/CLEVELAND POLICE/FAMILY HANDOUT 【4月8日 AFP】英国で39歳の女性を殴って致命傷を負わせた際に「セルフィー(自撮り写真)」を撮影し、さらに警察に電話をかけて家まで車で送ってほしいと頼んだ10代の少女2人が7日、15年間仮釈放なしの終身刑の判決を受けた。 少女2人は英イングランド(England)北東部ハートルプール(Hartlepool)のアンジェラ・ライトソン(Angela Wrightson)さん(当時39)の自宅で、家にあったシャベル、コーヒーテーブル、テレビなどで5時間にわたってライトソンさんを殴ってその場を立ち去った。 ライトソンさんは血痕が飛び散った居間で、100以上の傷を受けて死亡しているのが見つかった。 病理学の
*1 埼玉県警とイギリス鉄道警察(BTP)の対照的な痴漢対策の事例が報道されている。この2つの事例について私には大きく分けて2つの決定的な差異があるように思われる。 痴漢と対峙する主体が日本では被害者、イギリスでは警察 啓発・警告にとどまらない(バツ印を能動的につける)ってところで男女それぞれの側の「怖さ」を刺激するんだ。— Cook⚡生還しました。後遺症なし!詳細はピン留め (@CookDrake) 2015年4月17日 Cookさんがツイートしているように、埼玉県警の「チカン抑止シール」の「×」印を痴漢の手に付ける「証拠」生成機能は男女双方の恐怖心を刺激している。まず、被害者が痴漢に対して、シールを押し付けるような能動的な行動に出るのは怖くてできないのではないかということ。そして、男性側から見ると、「×」スタンプによって痴漢冤罪を押し付けられる恐怖があるわけだ。 Twitterを見ると
厳島行雄・仲真紀子・原聰、『目撃証言の心理学』、2003年、北大路書房 本書で紹介されているアメリカの誤判研究によれば、調査対象とした205件のうち実に100件が目撃者の誤った識別(犯人でないひとを犯人であると識別してしまうこと)によるものだという。この結果がそのまま日本にも当てはまるとはもちろん限らないが、「目撃者証言に関する基礎的かつ幅広い入門書」(「序」より)として目論まれた本書を読めば、目撃者からの聴取や犯人識別、また裁判における目撃証言の評価といったプロセスがはらみうる危険性は直ちに了解できるだろう。 最近何度かとりあげた「面通し」の問題も本書で扱われている。著者らによれば日本の警察が一般的に行なっている「単独面通し」は誤識別につながりやすく、好ましくないものだという。ではなぜイギリスやアメリカでは手続きが標準化されている複数人でのラインアップ方式が用いられないのだろうか。私が危
by Todd イギリスでは児童ポルノ写真を所持しているだけではなくウェブサイトを閲覧しただけでも罪に問われるのですが、男性が孫の写真を所持しているだけで逮捕されることもあるようです。弁護士の妻であるbarristerswifeさんはイギリスの司法に関する記事を投稿しているのですが、孫が水浴びしている写真を持っていた男性Aさんの身に何が起こり、どのように逮捕され、どんな結果を迎えたのかという流れを自身のブログ内に書いています。なお、以下のストーリーは実際に起こった出来事ですが、当人のプライバシーを保護するため、一部変更を加えているとのとこと。 Exhibit A – the “child pornographer” | a barrister's wife http://abarristerswife.wordpress.com/2013/05/05/exhibit-a-the-child
1821年のイギリスで、自分を捨てた元ガールフレンドのEliza Balsumさんが新しい恋人と仲むつまじく歩いているのを見かけ、頭に血がのぼり思わず小石を拾って投げつけてしまった17歳のJohn Horwood。小石がこめかみに当たりElizaさんは軽傷を負ったのですが、手当を受けにいった病院の医師が「傷口から細菌感染した」として頭にドリルで穴を開ける頭部穿孔(とうぶせんこう)手術を行ったことが原因で脳膿瘍になり、1週間後に亡くなりました。 この手術を行った外科医Richard Smith博士が、石を投げたのはHorwoodであったことを警察に通報し、Smith博士が検察側証人として出廷したわずか1日の裁判で、Horwoodは殺人犯と断定され絞首刑となってしまい、その遺体はSmith博士自身の手により授業の一環として衆人環視のなか解剖され、皮膚は事件の経緯と解剖記録をまとめた本の装丁に使
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