「宿泊税なんて聞いていない。払いたくない」。京都市東山区のゲストハウスで働く今宮佑季さん(32)は今月2日、宿泊予定の外国人観光客の男性にそう言われ、言葉に詰まった。 男性は説得に応じないため、今宮さんは泣く泣く税を肩代わりする方針という。 中京区でホステルを経営する今井直人さん(44)も、外国人観光客の女性に宿泊税についてとがめられた。女性は延泊を検討していたが、宿泊料金が1泊1万円未満の場合には宿泊税がかからない大阪府のホテルに行くと言い残して去っていった。 市が今月1日に導入した宿泊税は、全国で初めて民泊やゲストハウスを含む全ての宿泊施設の利用者を課税対象とした。施設側が利用者から徴収し、市に納入する「特別徴収制度」のため、施設側は利用者の宿泊料金と人数に応じた額を原則、毎月市に納めなければならない。だが、予約サイトを通じて全額支払い済みと思っている外国人が多く、追加徴収がトラブルの