底なしの不祥事に揺れるJR北海道に、安倍政権がトップの交代を命じた。更迭された野島誠は、1年足らずの社長在任中に、脱線事故や事故原因の隠蔽など、相次ぐトラブルに見舞われ、監督責任を取らされた。代わりに4月1日付けで元常務の島田修が社長に就いた。 JR北海道の歴代社長が全員そうであるように、島田もまた「学士」と呼ばれた、国鉄キャリア官僚の出身だ。 社長就任当日の午後、札幌の本社で記者会見に臨んだ。銀縁メガネと、七三分けの髪型は、「お堅い」雰囲気を醸し出す。そして、言葉を選ぶように、抱負を語り始めた。 遺書には切実な思いが綴られていた 「安全を最優先する組織に再生させる。一日も早く安全文化を根付かせる」 だがその言葉に、重みは感じられない。 「安全を最優先する」 このフレーズをこれまで何度、耳にしてきたことか。 事の発端は、2011年5月に起きた石勝線の特急脱線炎上事故だった。79人の負傷者を
JR北海道がレールの異常を放置していた問題で、同社は6日、JR東日本に対して、管理職の派遣を要請する方針を固めた。本社と保線現場との間の意思疎通強化を視野に入れたもので、人数や受け入れの形を検討し、固まり次第正式に要請する。 放置問題を受けた国土交通省の特別保安監査では、JR北にはレールの検査結果などについて、本社と現場が情報を十分に共有する仕組みがないことが判明。国交省は、4日、JR北に改善指示を出していた。 JR東とJR北は、7月から安全運行のノウハウや車両整備のあり方について意見交換を始めている。こうした中、JR北は、社内の体質を変えるには社内だけでは人材が不足し、外部からの登用が不可欠と判断した。 関連リンクJR北海道に改善指示 国交相「安全確保のため」(10/4)JR北海道、経営陣刷新へ JR他社からの登用も検討(9/30)JR北に追加監査の方針 国交省、異常放置を徹底解明へ
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