この秋、アート熱を刺激する二つの展覧会が同時期に開催される。日本美術の粋を極めた国宝や重要文化財が集う『やまと絵』展、そして中国美術の幻の逸品と出合える『北宋書画精華』展。北宋期の中国と、平安・鎌倉時代の日本の美が時代と海を超えて響きあう両展には、"セットで"観るべき理由がある。『やまと絵』展のチケットプレゼントもお見逃しなく 『やまと絵』展より。 (左)《浜松図屛風》(左隻・部分)、(右)《浜松図屛風》(右隻・部分)いずれも室町時代 15〜16世紀、東京国立博物館蔵、重要文化財。光り輝く浜辺に配された景物や人の営みは、古代、中世と変化していった「やまと絵」の集大成だとして、展覧会のメインイメージに 全国の美術館・博物館が、その年の勝負をかけた展覧会を準備してくる秋。今年は見逃すことのできない超弩級の展示が2件待ち構えている。ひとつは根津美術館の特別展『北宋書画精華』、そしてもうひとつが東