ウェブ上の口さがない人々でさえ慎しむ一言がある。 「大仰に戦前回帰というけれど、次の戦争に勝つなら問題ないのでは?」 ただの放言といえば、そうかもしれない。 でも、この身もふたもない「本音」をぶつけられたとき、どれだけの人が反論できるだろう? この一言と、私たちはどう対峙すべきなのか? 一つには、太平洋戦争がはじまるよりも前の、小林多喜二の話などを語り継ぐことが重要なのだろうと思う。 あの戦争に勝とうが負けようが、多喜二は拷問死したのだということを。 もう一つには──中国や北朝鮮に怯える層は、仮に戦争が起きたとしても、それを「自衛」だと考えるだろう。 でも世界的に見ればどうか。 たとえば、当たりもしないパレスチナからのロケットに怯えるイスラエルの行動を見ればわかる。 それは「侵略」にほかならないのだ。 繰り返す。それは、侵略なのだ。 結果はどうか。日本は懲りずに大陸を再度侵略した、反省なき