幼少期を常に戦争の恐怖と隣り合わせで生きてきたイラク人姉妹のサハルとファラハ。その恐怖を紛らわせてくれたのが意外にも日本のアニメや漫画だったという。登場人物に自らを重ね合わせることで、彼らのように困難を乗り越えようとしていたというのだ。 (姉妹のこれまでについては前編とこちらの動画) 後半では作り手としての姉妹の話。 ■怒りの表現から人を考えさせる表現へ・妹ファラハの場合ファラハのここ数年の自信作1つ目は、日本の漫画コンペのために描いた「フェア・プレイ(公正な試合/行動)」をテーマにした漫画。 ファラハ作の『フェア・プレイ』の漫画の一コマ★ストーリーはこちらから【前半と後半】★ フェアな試合/戦いとは何か。暴力で決着を求めるやり方が続いたイラクで、そうではないファラハなりの悪との戦い方、向き合い方を描こうとした作品だ。 またカタツムリの視点と人間の視点の違いを描いた『unlucky』という