通信アプリ「LINE(ライン)」で、大規模な個人情報の流出が発覚した。運営会社のLINEヤフーによると、情報流出は最大で44万件を超える可能性があるという。LINEアプリは国内約9600万人が利用する。政府や地方自治体の公共サービスにも使われており、社会インフラともいえる存在だ。朝日新聞記者時代、「LINE個人情報管理問題のスクープ」で2021年度新聞協会賞を受賞したジャーナリストでキヤノングローバル戦略研究所主任研究員、峯村健司氏が核心に迫った。 ◇ 政府や地方自治体の公共サービスにも使用LINEヤフーは11月27日、アプリの利用者情報など約44万件が流出した可能性があると発表した。このうち39万件は実際の流出を確認した。うち利用者の個人情報は約30万件で、日本の利用者分は約13万件だった。利用者の国や性別、年代のほか、通話ページの表示回数、スタンプの購入履歴、企業の「公式アカウント」の