「たくましい女性と結婚して楽しい家庭をきずき、〈男の花道〉で命をまっとうしてますらお神社に英雄として祭られるのが男の幸せ…。」 「フェミニズムの帝国」は、そんな近未来の日本が舞台である。 そこでは、徹底的な女性優位社会が語られる。今の日本社会の逆と思ってくれればいいだろう。女のくせに、たかが女、どうせ女は、等々の言葉に悔しい思いをしてきた世代の私としては、溜飲が下がった、かというとそうではない。非常にあと味が悪かった。とっくに処分してしまった本だし再読する気もないのだが、どこかにひっかかっていた。 映画でいうと「女ならやってみな」みたいな感じ? 北欧の映画で、全国各地で自主上映が行われた。私も田舎にいた頃、見る機会があった。女が今の日本の男みたいに威張りくさって、男のストリップなんか見に行ったりする。メイル・ストリップを観に行くなんて今じゃ珍しくもないが、当時は斬新だった。それに、この映画