渋さを増した古武士といった風格の古賀氏であるが、若い頃は大変な情熱家、地元の九州で言う「のぼせもん」だったとも聞く。政治家としては保守本流、いわゆる戦後55年体制の爛熟期を支えてきた人物だが、時折、メディアで発言される内容はざっくばらんで清新ですらある。今回の鼎談でも、従前からぶれることのない確固としたリベラル保守政治家の面目が躍如する一方で、なかなかに柔軟な発想を開陳していただいた。 中国との関係ではかねてから知中派、親中家として知られている。いつもの通り、まずは中国と関わったきっかけについてうかがった。 「私が所属した宏池会では、特に大平正芳先生が、日中関係を正常化し非常に友好的な関係を築いて行かれた大先輩です。そういう歴史的な流れの中で、中国との関係を私たちも重要視してきた。自然の成り行きだったと思います。それに、個人的には、私の場合は実は父親を太平洋戦争で亡くしております」 「あの