小池氏はイメージ戦略に長けた政治家であり、つねにメディアをコントロールして選挙を戦い、現在の地位を確立してきた。 そんな小池氏が今回取った作戦は、「雲隠れ戦術」とでもいうべきものだった。4年間の都政を振り返ってみれば、公約はほとんど達成されておらず、討論会に出席すれば他候補から、厳しく追及されたことだろう。また、拙著『女帝 小池百合子』で書いた学歴詐称疑惑といった問題も必ず取沙汰されたであろう。街頭演説に出なかった理由もヤジを飛ばされるのが怖かったからではないか。 当確後に小池都政を批判しはじめたテレビ テレビ局は小池氏が出席しないと言うのであれば、彼女以外の候補者だけを集めて、討論会をすべきであった。それが報道機関のあるべき姿であろう。だが、その義務を怠り、討論会そのものを開かなかった。 7月5日の投票日になって選挙特集を組み、当確が打たれた後で、記者たちが小池都政に対する批判や印象を述