ヒトの脳に生えるカビを持っているかもしれない、と聞くとかわいさ激減のハト。触れたから必ずそのカビに感染するわけではないようですが「とにかく糞に触れる機会は減らしておくに越したことはありません」とは渡辺先生 画像提供:chaoss / PIXTA 人体で増殖するカビの存在として、皮膚など体の表面にとりつく水虫(白癬菌)がよく知られています。しかし驚いたことに、体の表面にとりつくだけにとどまらず、なんと体のなかに入り込んで悪さをするカビもいるようです。 「肺にカビが生える、という症例がけっこうあります。なかでも『アスペルギルス』という種類は、日本を含めて世界中で感染例が多いカビで、胞子が肺で成長・増殖すると発熱、せき、血痰などの症状が出ます。また、吸い込むだけでなく、このカビの仲間が作りだす毒『アフラトキシン』を食品から摂取するのも非常に危険なんですよ。毒性はフグ毒より強く、短期的には急性肝