「トゥーム・レイダー」や「DOOM」,そして「Bioshock」など,ゲームが映画のネタになることは少なくない。だが,ゲーム系映画の監督として,本連載で何度も取り上げている人物は,ウーヴェ・ボル(Uwe Boll)監督ただひとり。ボル監督といえば,映画「Postal」の上映がアメリカで迫っているが,公開を拒否する劇場が出たり,ボル監督にゲームをもとにした映画を作らせないための署名活動が始まったりと,かなり追いつめられているようだ。 「オリジナルゲームの評価を落とす」とゲームファンから忌み嫌われるボル監督。だが,Postalに関してはゲームの開発元とウマが合っているようだ。2007年に先行上映されたドイツとオーストリアでは,興行収入が14万ドル(約1400万円)と散々な結果であり,1800万ドル(約18億円)の製作費を,アメリカ公開でどれだけ取り返せるのか疑問だ。もっとも,取り返せなくてもボ