安倍晋三首相は14日の衆院予算委員会で、慰安婦問題をめぐる河野洋平官房長官談話の検証報告書に関し、河野氏が平成5年の談話発表時の記者会見で慰安婦の「強制連行」の事実を認めたことについて「政府の談話作成チームはやや異なる印象を持ったようだ」と述べた。 「次世代の党」の山田宏暫定幹事長の質問への答弁。「強制連行が確認できなかった」という政府の共通認識があったにもかかわらず、河野氏が独断的に認めたことを指摘したものだ。 山田氏が河野氏の参考人招致を要求したのに対し、首相は「委員会、国会で決めてほしい」と語った。ただ「必要ならば、今まで秘密とされてきたものを示すのは私たちの責務だ」とも述べ、元慰安婦への聞き取り調査などの関連資料の公開に含みを残した。