2020年4月の新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言以降、行動制限が続き、その間に人口の移動には異変が見られた。これを受け、東京一極集中の終焉か!という予測が飛び交ったが、2022年3月に行動制限が無くなって以降、事態はコロナ禍以前の人口移動に戻った。いや、戻ったどころか、加速したと言ってもよい。 天野馨南子氏。人口動態について目から鱗の鋭い分析は必読その状況と、それが意味する問題についてニッセイ基礎研究所生活研究部人口動態シニアリサーチャーの天野馨南子氏に聞いた。 バブル崩壊後以降、東京への人口集中は続いている 2021年にコロナ禍で東京への転入超過が1万人を切った!と大きな話題になったが、そもそも、東京への人口集中は1997年以降(女性は1996年以降)ずっと続いてきており、コロナ禍で一時鈍化し、男性のみ2021年は転出超過するも、男女合計では転入超過となっており、東京圏に拡散したもの