この雑誌は近代出版について「小さい問題の登録」を目標に始めた年刊の研究誌で、創刊は昨年、みなさんにお伝えしました。4月7日に第2号が発刊されたのでお知らせします。 未開拓のジャンルには古本が利く!――オカルト、UFO、霊術 巻頭には英文学者で小説家、横山茂雄先生のロングインタビューを載せました。先生は、オカルト史研究を切り開いた方です。こういった、先行研究も方法論もないジャンルを研究するには、なにか秘密があるに違いないと見込んでお話を伺ったところ、果たして、広汎な古本利用があったことが分かりました。そのうえ、当時、『特殊古本雑誌』(1982)なる同人誌まで出されていたのです。 京都で才気ある大学生が特異な対象を研究すべく、古本を求めて疾駆するさまは、あたかも森見登美彦氏の小説さながら。オカルト研究をはじめ、幻想文学、ミステリ、UFO研究、霊術の話もあります。先生の回顧談は爆笑につぐ爆笑で、