白内障の手術を受け、右眼が約1ヶ月、左眼が20日間ほど経過した。幸い順調なので、これから同じことをしたいという方々のご参考に、経験したことの一端を記しておきたい。 ◆思ったより大変だった 眼科専門の医院で定期検診のさい、「白内障が出てますよ」といわれたのは2年ほど前のことだが、あまりピンと来ないで、近眼用のメガネを新調することばかり考えていた。新調といっても、遠近両用となると廉価なものではない。ためらっているうちに昨年秋ごろ、「もう手術しても早過ぎはしませんよ」といわれてしまった。 昨年の前半から夏にかけて、いろいろ心労が重なったので、白内障の症状もだいぶ進んだに相違ない。すぐにも手術をと考えたが、折悪しく移転話が持ち上がった。一口に移転といっても、四十年間住んだ土地を離れ、三万冊の蔵書を処分しなければならないのだから、半生に経験したことのない“大難”である。もう白内障どころの騒ぎではなく