2014年11月12日06:00 カテゴリバルカン アルバニアは21世紀の「モデル国」 アルバニアは冷戦時代には「世界初の無神論国家」と恐れられ、冷戦後は「欧州の最貧国」という好ましくないタイトルを付けられてきた。その国が今、注目されている。 ▲インタビューに応じるアルバニアのモィシウ大統領(2003年5月、ウィーンで) 欧州連合(EU)への統合プロセス(現在・加盟候補国のステータス)を進める同国の国民経済はまだクリアしなければならないハードルが多く、急速な発展は望めないが、宗派間の共存が21世紀の課題の今日、「アルバニアはモデル国だ」という声が出てきているのだ。 バルカン半島は「民族の火薬庫」と呼ばれ、民族紛争の絶えない地域として恐れられてきた。その半島の南に位置するアルバニアでは、イスラム教を中心にアルバニア正教、カトリック教会、伝統的民族宗教などが存在する。注目すべき点はこれらの宗派