<チベット仏教文化の中国への浸透が、習近平の一党独裁体制を脅かす>(写真:モンゴルの首都ウランバートルを訪問したダライ・ラマ14世) モンゴル駐インド大使が最近、インド外務省に書簡を送ったという。中国の習近平(シー・チンピン)政権によるモンゴルへの制裁を解除するよう、モディ首相から働き掛けてほしいとの内容らしい。 事の発端は16年11月末に実現したチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世(81)のモンゴル訪問。5年ぶり、9度目の訪問だった。中国外務省の報道官は「ダライ・ラマは法衣をまとったオオカミで分離独立分子」と口汚く批判。さらにモンゴルから輸入する鉱物に高関税を課し、決まっていた元借款を凍結するなど厳しい制裁を発動した。 困ったモンゴルがインドに助けを求めたのには訳がある。仏教に代表されるチベット文明はインドにルーツがあり、モンゴルはチベット仏教の強い影響下にある。モンゴル、チベット
チベットは厳重なる鎖国なり。世人呼んで世界の秘密国と言う。その果たして然(しか)るや否やは容易に断ずるを得ざるも、天然の嶮(けん)によりて世界と隔絶し、別に一乾坤(けんこん)をなして自ら仏陀(ぶっだ)の国土、観音の浄土と誇称せるごとき、見るべきの異彩あり。その風物習俗の奇異、耳目(じもく)を聳動(しょうどう)せしむるに足るものなきに非(あら)ず。童幼聞きて楽しむべく、学者学びて蘊蓄(うんちく)を深からしむべし。これそもそも世界の冒険家が幾多の蹉跌(さてつ)に屈せず、奮進する所以(ゆえん)なるか。 余(よ)のこの地に進入せしは勇敢なる冒険家諸士に倣(なろ)うて、探検の功を全うし、広く世界の文明に資せんとの大志願ありしに非ず。仏教未伝の経典の、かの国に蔵せられおるを聞き、これを求むるの外、他意あらざりしかば、探検家としての資格においては、ほとんど欠如せるものあり。探検家として余を迎えられたる諸
チベット仏教の高僧で爆破事件に関与したとして中国四川省で収監されていたテンジン・デレク・リンポチェ氏が亡くなり、在外チベット人らから真相究明を求める声が上がっている。中国当局は病死と説明するが、米国務省も「中国当局が彼の死を調査し、詳細を明らかにすることを望む」と声明を出した。 同氏は1950年生まれ。国営新華社通信(英語版)によると、12日、呼吸をしていないのを看守が見つけ、病院に搬送したが死亡が確認されたという。死因は心臓病としている。 2002年にチベット独立派が四川省で起こしたとされる爆破事件などに関わったとして、同氏は執行猶予付きの死刑判決を受け、05年に無期懲役に減刑された。支援者や国際人権団体は冤罪(えんざい)だと主張して釈放を求めていた。 米政府系放送局ラジオ・フリー… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 この記事は有料会員記事です。有料
Myanmar’s Nobel Peace laureate urged to oppose persecution of Muslim minority that has led to mass migration crisis. Thousands of Rohingya migrants are feared trapped in boats after fleeing Myanmar [AFP] The Dalai Lama has urged fellow Nobel Peace laureate Aung San Suu Kyi, a main opposition leader in Myanmar, to do more to help protect the persecuted Muslim Rohingya minority in her country amid a
中国新疆ウイグル自治区ではウイグルと公安の衝突が毎週あって死者が続出しているが、チベット人地域からは最近焼身自殺のニュースがない。どうなっているんだという質問を受けた。このところ確かに焼身自殺者は少なくなっている。私の考えでは、自分の宗教的熱情だけでは抗議自殺ができなくなったことがある。自殺者の親戚知人が逮捕、投獄されるようになったからだ。もっと重要なのは、ダライ・ラマの自制を求める発言がようやくチベット人地域に浸透したことである。 ところが、最近また、ダライ・ラマのチベット帰還を求める自殺者が現れた。これは、寺院僧侶への圧迫がより強化されたことを思わせる。 そこでやや古いが、ある僧侶の訴えからチベット仏教寺院の現状を探りたい。語り手はジグメ(49歳)、ときは2007年、場所は中国甘粛省甘南蔵族自治州夏河県のラブラン大僧院、記録者は北京在住のチベット人作家ツェリン・オーセルである(http
2014年11月26日、香港のコンベンションセンターで開催されたクリスティーズの秋期オークションで中国・明代(1368~1644年)のチベットの刺繍仏教画が何と3億4840万香港ドル(約52億円)で落札された。もちろん、これは国際規模のオークションハウスで扱われた中国美術の落札最高額で、中国では美術品や玉(ぎょく)、さらには切手までが軒並み高騰、バブル状態を呈している。 しかし、中国経済にかつてのような勢いはなく、政府は経済成長目標「7.5%前後」の達成に四苦八苦。そんな中での美術品市場の異常な盛り上がり。中国バブル経済の末期症状だとみる向きもある。 チベット仏教画に巨匠ゴッホの名画並み価格 52億円で落札された『明永楽御製紅閻摩敵刺繍唐卡』 (提供:クリスティーズ、© Christie's Images Ltd.) この刺繍仏教画は「明永楽御製(みんえいらくぎょせい)紅閻摩敵(ほんえんま
チベット人の焼身抗議 チベット問題を考える会代表、真言宗十善院住職 小林秀英師に聞く 編集局 2014/10/06(月) アジア・オセアニア|インタビュー [会員向け] 中国政府が人権弾圧・宗教迫害 中国に弾圧されているチベット人の焼身抗議が135人に上った。土地を奪われ、政治的権限を失い、さらに民族文化と宗教を破壊され、経済を収奪されているチベットの悲劇は、日本にとって対岸の火事ではない。同国の現状と近代化と深くかかわってきた日本人の活躍など、チベット問題に造詣の深い小林秀英(しゅうえい)師に話を伺った。(聞き手=フリージャーナリスト・多田則明) 国家・民族を憂う行動/対岸の火事ではない日本 信教の自由を守ることが脅威の本質明らかにする ――チベット人の焼身抗議が相次いでいる。 焼身抗議が中国チベット自治区で始まったのは2009年2月で、08年の騒乱で多くのチベット人が武装警察に殺さ
チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世(79)が20日、ニューデリーで朝日新聞の単独会見に応じた。「生き仏」である自らの後継について「チベット人が決める」と話し、中国政府が今月上旬、次代ダライ・ラマの選定に関与すると主張したことに反発した。 ダライ・ラマ14世は、先代ダライ・ラマの死後、その「生まれ変わり」としてチベットの高僧らが選んだ。後継者についてドイツの新聞が今月、「ダライ・ラマが、転生を自らの代で終えることを示唆した」と報道。これを受けて中国外務省の報道官が10日、次のダライ・ラマの選定には中国政府が関与する考えを示していた。 ダライ・ラマは朝日新聞に「私は2011年にすべての政治的立場から引退した。残るのは宗教制度としてのダライ・ラマの立場だけだ。ダライ・ラマ制度の将来は、チベット人が決める」と話した。 側近のタクラ報道官によると、… こちらは有料会員限定記事です。有料会員
【北京=矢板明夫】チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世(79)が、ドイツ紙ウェルトとの会見で、自身の後継問題を踏まえて、「チベット仏教の転生制度を廃止すべきだ」と述べたことが、波紋を広げている。中国外務省の華春瑩報道官は10日の記者会見で、「発言はチベット仏教の正常な秩序を大きく損なうもので、中央政府と信者は絶対に認めない」と反発し、転生制度の維持を求めた。 ダライ・ラマを含む活仏の転生制度は、チベット仏教の輪廻(りんね)観に基づく。高位の活仏は死後、教義に沿った生まれ変わりの霊童探しで後継者が選定される。転生制度の存否は、亡命先のインドで高齢を迎えたダライ・ラマの後継選定、さらにはチベット問題の行方に直結するものとして、これまで注目を集めていた。 中国政府は、無神論を信奉する共産党の一党独裁ながら、チベットでの転生制度を容認。高位の活仏だったパンチェン・ラマ10世が1989年に死
■タウで部隊がダライ・ラマ誕生会に集まった人々に無差別発砲■ ダライ・ラマ誕生会で発砲 チベット僧ら7人負傷 共同通信、2013年7月9日 中国四川省カンゼ・チベット族自治州タウ県で6日、チベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ14世の誕生日を祝うため集まったチベット僧らに中国の治安部隊が発砲し、少なくとも7人が負傷したと伝えた。頭に被弾し、重体になっている僧侶もいるという。 チベット族に発砲、7人負傷=ダライ・ラマ誕生日に当局-中国四川省 時事通信、2013年7月9日 治安部隊を乗せた4台の警察車両と7台の軍車両が祝賀現場に来て、チベット族住民に活動を停止し、解散・帰宅するよう要求。住民が拒否したため、治安当局は催涙弾を発射したほか発砲した。7人のうち3人は重傷だという。 *丘の上で法王の写真を掲げるチベット人。 ■ダライ・ラマの誕生日を祝うチベット人に中国警察、軍が発砲 2013年7月6日
[北京 9日 ロイター] - 米国に拠点を置くチベット支援団体は9日、中国南西部の四川省甘孜チベット族自治州で今月6日、チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世の誕生日を祝うために集まっていた僧侶らに警官が発砲し、少なくとも2人が重傷を負ったと明らかにした。 支援団体の「チベットのための国際キャンペーン」は電子メールで、「多数の武装警官や兵士が派遣されていた。現場には軍や警察の車両が少なくとも7台あったとの報告を受けている」とした。
チベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ法王がいう、中国共産党による「文化的虐殺」とは、言葉と宗教の自由を徹底的に奪われることだ。学校でチベット語の使用を禁じられ、法王の写真を持っているだけで検挙される。5人以上が集まり、話をするだけで公安当局に検挙され、行方不明になる者もいるという。日本や欧米諸国では考えられない圧政だ。 インド北部・ダラムサラのチベット亡命政府によると、こうした対応は、チベット自治区だけでなく、隣接する、以前はチベットだった青海省、甘粛省、四川省でも同様に行われているという。つまり、チベット自治区の区割りが、いかに恣意的なものであるかを証明している。 チベットが武力で侵略されたのは1959年だ。中国共産党が49年に政権を樹立すると、すぐチベットへ圧力をかけ始めた。毛沢東が若きダライ・ラマ法王を北京に招聘して、懐柔を試みるが法王は脅しに乗らなかった。そして、中国人民解放軍
■フランスのチベット僧院でイギリス人僧侶が焼身、死亡 中国政府への抗議の焼身か?■ *生前の僧トンデン(David Alain) 2012年11月15日午後4時50分ごろ(現地時間)、フランスのトゥルーズから40キロ程離れた場所にあるゲルク派の「ナーランダ僧院」の庭で英国人僧侶トンデンが焼身、死亡した。トンデンはチベット式法名で、本名はDavid Alain。年齢は38歳。この僧院でチベット仏教の僧侶になり5年目という。 ただ、彼は焼身の前に遺書や書き置きを残しておらず、また焼身を直接目撃した人もいないということで、これが「チベット人への連帯を示し、中国政府に抗議するための焼身」であったかどうか、今のところはっきりしていない。警察が現在、動機や目的を調査中とのこと。 このナーランダ僧院は1981年に創立され、現在の管長はラマ・ロプサン・テンダル、25人の僧侶と20人の俗人が常住しているとい
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