明治末期以降「遊女が寺に投げ込まれた物語」が完成—「投込寺ファンタジー」はいつ始まったか 4(最終回)-(松沢呉一) -3,232文字- 2016年09月03日 7時39分 カテゴリ: 国会図書館 • 性風俗史 • 投込寺ファンタジー • 新宿二丁目 タグ : 二代目高尾 • 十劫山量寿院正覚寺 • 墓碑史蹟研究 • 浄閑寺 • 磯ケ谷紫江 「泉鏡花も「投込み」を「簡素に葬られた」という意味でしか使用せず—「投込寺ファンタジー」はいつ始まったか 3」の続きです。 成覚寺の場合 「投込寺の正しい由来」に書いたように、新宿二丁目にある成覚寺もまた新宿遊廓の「投込寺」と言われている。新宿遊廓の無縁仏を葬る寺だったことを意味するのであればいいのだが、新宿区教育委育会は「年季中に死ぬと哀れにも投げ込むようにして惣墓に葬られた」と説明した看板を建てており、当然、私はこの説明は怪しいと疑っている。 浄閑