聞得大君(きこえおおぎみ、きこえのおおきみ、チフィジン) 概要 「聞得」(チフィ)は大君の美称辞、「君」(ジン)は「カミ」の意で、従って「大君」(ウフジン)は君の最高者という意味であるという説がある。琉球方言で、チフィウフジンガナシ(聞得大君加那志)と称した。宗教上の固有名詞となる神名は「しませんこ あけしの」「てだしろ」である。 聞得大君は琉球王国最高位の権力者である国王のおなり神に位置づけられ、国王と王国全土を霊的に守護するものとされた。そのため、主に王族の女性が任命されている。琉球全土の祝女の頂点に立つ存在であり、命令権限を持った。ただし祝女の任命権は国王に一任されていた。また、琉球最高の御嶽である斎場御嶽を掌管し、首里城内にあった十御嶽の儀式を司った。 就任儀礼[編集] 沖縄本島最大の聖地である斎場御嶽において就任の儀式である「御新下り(うあらうり)」が行われた。「御新下り」の本質