地下深部の超極限的な環境に「常識外れな微生物群」を発見 ~マントル岩石と生命との関わりや地球初期の生命進化の謎の解明に前進~ 1.概要 国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 平 朝彦)高知コア研究所地球深部生命研究グループの鈴木志野特任主任研究員らは、J・クレイグベンター研究所、南カリフォルニア大学、ニューファンドランド・メモリアル大学、デルフト工科大学と共同で、マントル由来の岩石域から湧き出る強アルカリ性の水環境に、極めて特異なゲノム(※1)構造を持つ常識外れな微生物が生息していることを発見しました。 上部マントルの主要な岩石であるカンラン岩が水と反応し、蛇紋岩と呼ばれる鉱物に変質する反応は、「蛇紋岩化反応」と呼ばれています。地球上には、この蛇紋岩化反応を介して、pH11を超える強アルカリ性(※2)の非常に還元的(※3)な水が湧き出ている場所があります。本研究では、米国・カリフォルニ