櫛野展正さん アウトサイダーアートの企画展示で注目を浴びる櫛野展正さん(左) 廃材をひたすら車につける人 2万匹の昆虫で作られた千手観音像 その男についていくと、いつもちょっと変わったものに辿り着く。似顔絵だらけのコインランドリー、昆虫二万匹で作られた千手観音像、ペットボトルなどのキャップで覆い尽くされた建物… 男の名は櫛野展正さん。 福祉施設の職員をしながら、「アウトサイダーアート」と言われる表現を世に紹介してきた、アート界の異端児です。 「アウトサイダーアート」とは、障害者、犯罪者など、伝統的な美術の世界の枠組みからはみだす人々による表現。そこには、社会のアウトサイダーとして生きる日々の中で生み出された、独自の世界観が広がっている、いわば、社会の断絶から生まれる“狂気”です。 櫛野の活動拠点は、広島県福山市の「鞆の津ミュージアム」。企画の主任として、これまで、社会で見て見ぬふりをされる