北朝鮮が発射予告をしていた長距離弾道ミサイルについて、田中防衛相は13日午前8時24分ごろ、防衛省内で記者会見し、「7時40分ごろ、北朝鮮から何らかの飛翔体が発射されたとの情報を得た。飛翔体は1分以上飛行し、洋上に落下した模様であります。我が国領域への影響は一切ありません」と話した。
【モスクワ=寺口亮一】北朝鮮が発射を予告する長距離弾道ミサイルについて、ロシアのロケット・宇宙専門家からは旧ソ連の弾道ミサイルやロケットに酷似しているとの見方が出ている。 タス通信は11日、「権威ある専門家」の話として、北朝鮮が公開した「銀河3」は、全長約30メートルの形状などから「ソ連の弾道ミサイルやそれを改良した人工衛星用ロケットを思い起こさせる」と伝えた。 ソ連の弾道ミサイルなどは、北朝鮮が今回の発射に利用するとみられる液体燃料「ヒドラジン」を利用していたとされる。この専門家は、過去の例などから、今回の北朝鮮のミサイルも、燃料注入完了から最大5日間、発射状態を保つことが可能との見方を示した。 ロシアにはヒドラジンを巡る苦い記憶がある。旧ソ連時代の1960年10月、バイコヌール宇宙基地(現カザフスタン)で弾道ミサイルが発射試験の直前に爆発し、火災や燃料のヒドラジンから発生した有毒ガスな
北朝鮮は今回、「人工衛星」と称する長距離弾道ミサイルを南方向に発射する予定だ。 東に発射した過去3回(1998年、2006年、09年)とは方向が異なる。専門家は「南へ向かうミサイルは、強い偏西風を横切ることになる。その影響を調べるためでは」と指摘する。 宇宙技術に詳しい坂本規博・東京財団研究員は「ミサイルがブースター(噴射装置)を正しく分離するかどうかを確認するためには、発射の方向は東方向でも南方向でも関係はない」とする。しかし、地球の自転の影響などで、上空では常に強い偏西風が吹いていることから、「南方向への打ち上げは、本体が横風を受けるため、飛行制御が難しくなる」と話す。 複数の専門家によると、多くの地球観測衛星や偵察衛星は、地球を南北に周回し、北極や南極付近を通る「極軌道」を採用している。北朝鮮は「観測衛星を打ち上げる」と発表していることから、今回、極軌道へ衛星を投入できる南向きに発射
【ワシントン=山田哲朗】米NBCテレビに同行して訪朝中の米専門家ジェームズ・オバーグ氏は11日、NBCテレビのウェブサイトで、北朝鮮が打ち上げようとしているのが予告通り「人工衛星」だった場合、北朝鮮当局は衛星からの信号を打ち上げから12時間以内に確認できるようになるとしていることを明らかにした。 管制室責任者から聞いた話だという。 ただ、オバーグ氏は、南に向かった衛星から発せられる電波は、打ち上げ20分後にはオーストラリア西部、1時間後には米東海岸などでも、受信できるようになる可能性があると指摘している。北朝鮮は、衛星が継続的に音楽を発信するとしており、軌道投入が成功して衛星が設計通り動き出せば、電波が世界各地で確認できることになる。
北朝鮮「衛星」、見極めポイントはロケット3段目2012年4月11日22時59分 軌道投入か、弾道ミサイル試験か――。北朝鮮が予告した「人工衛星打ち上げ」の目的を判断する材料として、研究者は3段ロケットの3段目の切り離しをポイントに挙げる。 北朝鮮の予告通りなら、打ち上げて1段目、2段目を切り離した後、3段目から人工衛星が分離される。3段目はその後、地球を周回しながらゆっくりと落下し、大部分は大気による加熱で燃える。地上に到達したとしても2段目の落下地点の近くには落ちない。 だが、もし、3段目が2段目の近くに落ちたことが確認できれば、より低い弾道ミサイルの軌道だった可能性が高まる。宇宙航空研究開発機構国際部の辻野照久さんは「3段目の成否は、ミサイル実験だけを狙ったものか、衛星を打ち上げる技術力を本気で示そうとしたのかを推測する材料になる」と説明する。 人工衛星を覆う「フェアリング」と呼ばれる
北朝鮮が「人工衛星」と称する弾道ミサイルの発射予告期間があす12日に迫った。 防衛省と警察庁は核・生物・化学(NBC)兵器に対応する部隊を沖縄に派遣したが、これは、11日にミサイルへの注入が明らかにされた液体燃料の毒性が強いとみられるためだ。防衛省は、落下して危害が及ぶ可能性は極めて低いが、万一に備えるとしている。 北朝鮮が長距離弾道ミサイルの発射に使うとみられるのは、「ヒドラジン」と呼ばれる液体燃料。製造や保存がたやすく、安定性も高いが、皮膚や目に付着すると激しいやけどを引き起こし、気化したガスを大量に吸うと神経系が侵され、死に至る恐れもあるという。 旧防衛庁技術研究本部第三研究所の久保田浪之介元所長によると、北朝鮮が2009年に発射したミサイルの燃料はヒドラジンとみられ、今回もこの燃料が使われる可能性が高い。久保田元所長は「仮に燃料タンクやヒドラジンが付着した部品が地上に落ちると、半径
【ワシントン=山田哲朗】北朝鮮のミサイル発射施設公開に参加した米専門家ジェームズ・オバーグ氏は9日、米NBCテレビのウェブサイトで、北朝鮮側が示した「人工衛星」について「軌道に乗るかは非常に疑問だ。乗ったとしても(衛星として)機能するかどうか非常に疑わしい」と述べ、失敗に終わる可能性があるとの見方を示した。 オバーグ氏は米航空宇宙局(NASA)の元技術者で、同テレビ取材チームに同行し、専門家として発射施設を視察した。 同氏は、宇宙で過酷な環境にさらされる精密機器の衛星はチリがつかない「クリーンルーム」に保管されるのが当然と考えていたが、むきだしの姿で報道陣の前に置かれていたことに「非常な驚き」を表明。「私は3歩進んで指でつつくこともできた。我々は長旅でほこりをかぶってきたのに彼らは衛星を保護すらしていなかった」とし、同氏が何度も「実物大の模型ではないのか」と確認したが、北朝鮮側は「本物です
北朝鮮が公開した「人工衛星」の写真を基に、衛星に関わる専門家に分析してもらった。衛星としては小型のため、北朝鮮の説明する用途での使用は難しいという見方がある一方、外観からは機能を満たしているとの意見も出た。 地球を詳しく調べる衛星の重量は、1トン以上あるのが一般的だ。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の陸域観測技術衛星「だいち」(現在は運用終了)は約4トンだった。JAXAの的川泰宣名誉教授は「大きさからすると、地球の写真の撮影くらいは可能だろうが、気象予報とか資源の探査といった高い機能はないことは確かだ」と疑問を呈する。またロケットの先端部に収容する衛星を打ち上げ直前に地上で公開したことも「これから上空につり上げて収納するというのは、作業が困難になり、普通は考えられない」と指摘した。
ミサイル発射予告で国際的に批判を受ける北朝鮮が8日、一部の外国メディアに発射場で「人工衛星」や「衛星打ち上げ用ロケット」などを公開した。 だが、映像を見た専門家からは「衛星は『はりぼて』ではないか」「かえって不自然さが目に付いた」などの指摘が続出。発射の正当性を訴えようという北朝鮮の意図は、国際社会に簡単には通じそうもない。 報道によると、北朝鮮北西部の東倉里(トンチャンリ)のミサイル発射場では、「銀河3」を意味するハングルが書かれたミサイルが設置された。北朝鮮は「光明星3号」と名付けた衛星と称する箱形の機械も公開し、「平和的な人工衛星の打ち上げ」をアピールした格好だ。 しかし、専門家からは疑問の声が上がった。宇宙航空研究開発機構の的川泰宣名誉教授は「衛星の形はしているが、普通はロケットの組み立て前に衛星を内部に組み込む。これから入れるというのはあまりにも非効率」と指摘。さらに「北朝鮮の言
北朝鮮「衛星打ち上げの取材陣が相次いで平壌到着」 【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が予告した長距離弾道ミサイル発射とみられる衛星打ち上げと関連し、朝鮮中央通信は世界各国のメディアが取材のために6~7日にかけて平壌に到着したと伝えた。 朝鮮中央通信によると、北朝鮮・朝鮮宇宙空間技術委員会の要請で訪朝したのは米国のAP通信、CNNテレビ、NBCテレビ、日本の共同通信とNHK、フランスのAFP通信、英国のロイター通信とBBC放送など。ほかにドイツやスウェーデン、スイス、ベトナム、南アフリカ共和国などの取材陣も平壌に到着しているという。 北朝鮮は先月17日、衛星打ち上げ時に専門家と記者を招待すると発表したが、日本や米国、ロシアは政府レベルの専門家の派遣を拒否している。 sarangni@yna.co.kr
北朝鮮が4月15日の金日成(キム・イルソン)主席生誕100年に合わせ、「実用観測衛星」を打ち上げると予告したのに対し、日韓の政府関係者や専門家から「技術的に無理だ」との分析が出ている。カメラだけを積んで「観測衛星」と主張することも想定され、結局、核弾頭を搭載するための試験にすぎないとの見方が強い。 朝鮮中央通信などによると、北朝鮮は、打ち上げの意義を「農業など人民経済に必要な気象予報研究で大きな一歩を踏み出す歴史的出来事だ」と発表。 「衛星の重量は100キロで、高度500キロの軌道を回り、寿命は2年だ」とした上で、海外の専門家やメディアも招待し、発射準備を披露すると自信をみせる。 これに対し韓国政府関係者は「観測衛星は通常、先進国の技術でも1500キロを超え、100キロの大きさでは『実用』からほど遠い。核弾頭の小型化を見越した『模擬弾』の意味合いが強い」との見方を示す。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く