2013年、ニューヨーク郊外であるiPhoneが盗まれた。2週間後、iPhoneとつながったクラウド上に突如現れたのは、イエメンの少年がナイフを携えたり、乳児が銃をおもちゃにして遊んでいたりする姿。それらの写真から、同国のリアルが見えてくる。 2013年の夏、私の友人マウラはニューヨーク郊外のリゾート地ハンプトンでiPhoneをなくした。レトロ調のバーがあるメモリーモーテルでのパーティーに参加した7月の土曜日の夜のことだ。 閉店間近、バーを去るときにマウラは自分のiPhoneがないことに気づいた。警備員やバーテンダーに聞いても知らないと言われ、友達に電話を掛けてもらうとすぐに留守電のメッセージが流れた。 その日は充電を100%の状態にしてから出かけた。つまり、電話を見つけた人が電源を切ったということだ。家に帰った彼女は、パソコンから自分のiCloudのアカウントにアクセスし、「iPhone