プラットフォームの成長に欠かせない「ネットワーク効果」。一般的にはスタートアップが構築する参入障壁の一例とも考えられています。しかし、ネットワーク効果は永続的に競合参入を妨げる機能を果たすのでしょうか?ソーシャルゲームやSNSを例に、ネットワーク効果が参入障壁として機能するための条件について考えます。利用者数の多さに比例するネットワークの価値朝倉祐介(シニフィアン共同代表。以下、朝倉):今回は一般に参入障壁として取り上げられる「ネットワーク効果」について考えたいと思います。参入障壁とは、競合(顕在・潜在)プレイヤーが同じマーケット・事業に参入するのを阻み、顧客を奪われないようにするための仕組み、構造のことですね。英語では”Moat”(堀)と表現されます。 たとえばウォーレン・バフェットは、投資において「”Moat”が十分構築できているかを重視する」と述べています。 参入障壁にもいくつか分類