(CNN) 蚊が媒介する感染症のデング熱と戦うため、ブラジルの厚生当局が蚊を利用した対策プロジェクトを進めている。このほど北東部バヒア州に大規模なモスキート農場をオープンさせた。 農場では、デングウイルスに対抗するため遺伝子を組み換えて致死遺伝子を持たせたオスの蚊を生産する。このオスを放ってメスの蚊と交配させると、生まれてきた子孫は致死遺伝子を受け継ぎ、成虫になる前に死ぬ。 プロジェクトはブラジル政府と害虫駆除のための昆虫遺伝子組み換え専門機関「モスカメド」が共同で展開。国内の数大学と英オクシテック社が開発した手法を利用して、デング熱を媒介する種類の蚊のオスが1週間当たり約400万匹できる。 世界保健機構(WHO)によれば、デング熱にかかると重い風邪のような症状が表れ、重症化すると合併症を起こして死に至ることもある。現時点でワクチンは存在せず、有効な予防策もない。 ブラジルでは今年だけで4