九州北部豪雨で不通となった豊肥線の立野(南阿蘇村)―緒方(大分県豊後大野市)間について、JR九州は「復旧に1年近くかかる」との見通しを示した。線路に土砂が流れ込んだり線路の土台が流失したりしている場所は、同区間だけで130カ所にのぼる。 阿蘇市の宮地―波野間では、トンネルからレールが外に流出。入り口で「とぐろ」を巻いていた。 この区間を走る観光特急「あそぼーい!」(熊本―宮地)は、9月2日まで運転区間を博多―人吉に変更することが決まっている。観光への影響も深刻だ。
九州北部豪雨で不通となった豊肥線の立野(南阿蘇村)―緒方(大分県豊後大野市)間について、JR九州は「復旧に1年近くかかる」との見通しを示した。線路に土砂が流れ込んだり線路の土台が流失したりしている場所は、同区間だけで130カ所にのぼる。 阿蘇市の宮地―波野間では、トンネルからレールが外に流出。入り口で「とぐろ」を巻いていた。 この区間を走る観光特急「あそぼーい!」(熊本―宮地)は、9月2日まで運転区間を博多―人吉に変更することが決まっている。観光への影響も深刻だ。
EM菌(有用微生物群)の力で学校のプールを浄化しようと、苅田町与原3丁目の与原小学校で18日、児童15人と保護者が、EM菌の培養液約630リットルをプールに流し入れた。菌が汚れを分解するのを待って、6月4日に掃除し、中旬にはプール開きをする。 EM菌は乳酸菌や酵母菌などを培養した溶液で、悪臭やヘドロの発生を抑えたり、汚れを分解したりする効果があるとされる。河川の浄化運動に取り組む行橋みやこロータリークラブ(有門信芳会長)がEM菌を培養しており、5年ほど前から与原小に提供し、プール掃除に役立てている。 保護者らが見守る中、児童が培養液をプールに入れると、水が薄茶色に染まった。与原小によると、EM菌を入れると洗剤を使わなくてもヘドロやぬめりが分解され、汚れが落ちやすいという。6年の井健斗君(11)は「EM菌にきれいにしてもらい、夏は思いっきり泳ぎたい」。井上三津子校長は「毎年感謝しています
■孤立死受け生活状況調査 ■知的障害者対象に札幌市、中間集計 「民生委員に来てほしくない」が8割――。札幌市白石区で40代の姉と知的障害のある妹が孤立死した問題を受け、札幌市が福祉サービスを受けていない知的障害者を対象に実施した生活状況調査の中間集計が27日にまとまり、こんな結果が出た。 ■相談できる相手は「家族」 85% 市は、就労支援など公的な福祉サービスを受けていない18歳以上の知的障害者1222人を対象に2月下旬に調査票を郵送し、今月16日現在で1068件から回答を得た。 その結果、相談できる相手は「家族」が85%、「学校・職場・作業所」が21%(複数回答)。「すぐに相談したいことはあるか」には9割が「ない」と答えた。 「民生委員に自分のことを知ってほしいか」の質問に対しては、「知ってもらいたくない」が67%、「知ってもらいたい」が29%。「民生委員に自分の家に来てほし
◆支援学校 卒業したけど… 総合支援学校の高等部を卒業したものの、受け入れ先が決まらない若者が少なくない。障害の程度に応じた受け入れ先とのマッチングが難しいうえ、近年の不況も影を落とす。親、施設、学校はどう対応しようとしているのか。周南市でNPO法人が運営する小規模施設を訪ねた。 ◆企業の採用減・施設満員 周南市城ケ丘5丁目の住宅街に、NPO法人「徳山ポレポレくらぶ」が運営する障害者通所施設がある。ある日の午後、利用者たちは、仲間に贈る寄せ書き作りに取り組んでいた。 くらぶは約10年前、親の負担軽減のため、親が希望する時間帯に障害者(障害児を含む)を一時的に預かる「レスパイト」サービスを独自で開始。他のサービスも合わせて、今では登録者は68人に増えた。 下松市の植田聖名子(みなこ)さん(49)の長男(18)は、知的障害があり、知能は5歳程度。くらぶのデイケア事業を月3回利用してい
国内で唯一、“全席優先席”制度を実施している横浜市営地下鉄に「最優先席」が登場しそうだ。趣旨通りにはいかず、「席を譲ってもらえない」など不満も多く、差別化が必要になった。 市交通局は新年度予算案に約400万円を計上。名称を含めて導入の準備を進めている。全席優先席は残しながら、各車両に1カ所ずつ設けられている「携帯電話電源オフエリア」を「最優先席」にする方針。同じ車両内で、優先席と最優先席が混在することになる。 全席優先は2003年12月に始まった。「優先席を増やして欲しい」などの声を受け、「誰もが気軽に譲り合える車内環境をつくる」という趣旨だった。 しかし、2007年の市民アンケート(対象881人)では、「全席優先」に475人が反対し、賛成を上回った。理由として「趣旨はいいが、現実的ではない」などの意見が多かった。11年夏のアンケートでも4割の市民が「限定優先席にした方がいい」と答え
知的障害者の安永健太さん(当時25)が複数の警察官に取り押さえられた直後に死亡した問題を巡る付審判で、10日の福岡高裁判決は、県警の巡査長、松雪大地被告(31)による殴打を改めて否定した。被告らによる取り押さえは「保護にあたらないとはいえない」とも判断。民事裁判でも警官の違法行為を訴える遺族には厳しい判決となった。 高裁判決は佐賀地裁の無罪判決を支持し、被告が健太さんを殴ったという目撃証言の信用性を否定。検察官役の指定弁護士の控訴を棄却した。 松雪被告は弁護人を通じ「警察官として正当な職務遂行をしたものであって、何も恥じるところはなく、今回の控訴審判決においても主張が認められた」とコメント。県警の黒田弘首席監察官は「当方の主張が認められたものであると考えている」と談話を出した。 一方、検察官役の本多俊之弁護士は記者会見で「上告の条件である重大な事実誤認があったと言えるか、判決を分析検
記者会見で上告断念を発表する県警の池田刑事部長と報道陣との主なやりとりは以下の通り。 (松吉広報県民課長) 強盗予備事件捜査等にかかる損害賠償請求訴訟事件の上告断念に関して、刑事部長から発表します。 (池田刑事部長) 強盗予備事件捜査等に関する損害賠償請求訴訟については、さる2月3日、控訴審判決において当方敗訴の判決が言い渡されましたが、判決内容を詳細に検討した結果、上告を断念することといたしました。 本件訴訟については、平成22年8月27日の第一審判決で、当方の主張が認められず、争点とされた本件捜査及び報道発表、ともに違法とされたところ、その判決内容は受け入れがたいものであり、上級審の判断を仰ぐのが適当と判断し、同年9月10日に福岡高裁に控訴しておりました。 今回の控訴審判決では、当方の主張が認められず、控訴が棄却されたわけでありますが、代理人弁護士との協議や警察本部における
広汎性発達障害の一つ、アスペルガー症候群と診断された被告(44)の裁判員裁判。保護責任者遺棄致死などの罪に対し、徳島地裁は懲役3年6カ月を言い渡したが、審理の過程で障害について理解に苦しむ裁判員もいた。同症候群に詳しい六甲カウンセリング研究所(兵庫県西宮市)の井上敏明所長(75)に、判決についてどのように受け止めたかを聞いた。(花房吾早子) ――懲役3年6カ月の実刑判決をどう考えるか。 裁判を傍聴した記者から審理や判決の内容を聞いて、裁判官や裁判員はアスペルガー症候群について十分に理解していないと感じた。実刑にした理由を「命が失われた結果は非常に重大だから」と説明している。しかし、私が裁判員だったら、「体で覚えないと認識できない障害だから」という理由で実刑を主張するだろう。 ――体で覚えさせるには刑に服することが有効なのか。 刑務所内で自由が制限された生活を強いられることで、「人間
病気の妻を医者にみせず死亡させ、遺体を放置したとして、保護責任者遺棄致死と死体遺棄の罪に問われた元自衛官山本久被告(44)=兵庫県洲本市=の裁判員裁判が17日、徳島地裁で始まった。山本被告は広汎性発達障害と診断されたことが明らかにされ、検察、弁護側ともに被告の責任能力を認めた。その上で「障害が犯行に影響を与えた」とし、争点は実刑を科すか執行猶予を付けるかに絞られた。 (花房吾早子) 起訴状によると、山本被告は昨年3月、松茂町笹木野の自宅(当時)で、同居の妻(当時39)が病気で動けず食事を十分に取れない状態だと知りながら、医師の治療を受けさせないまま衰弱死させ、5月11日まで遺体をそのままにしたとされる。山本被告は起訴内容を認めた。 検察側は、精神鑑定の結果を証拠として提示。「善悪を判断する能力はほとんど失われていなかった」と責任能力があることを主張した。被告は広汎性発達障害の一つ「ア
千葉市稲毛区の無料低額宿泊所で「無断で銀行口座を作られ、生活保護費を天引きされた」と訴えていた元入居者が、28日にも施設の責任者らの告訴・告発に踏み切る。元入居者は21日に都内で開かれた記者会見で、「一番の被害者は税金を納めている人。不当に利益を得る施設や受給者支援のあり方を問いたい」と訴えた。同市花見川区の無届けの任意団体の紹介でアパートに入居していた元入居者も「不当に保護費を横領された」として同時に告訴する。 稲毛区の施設に入居していた水谷正勝さん(61)の弁護人が、記者会見で明らかにした容疑内容は3点。宿泊所の代表の男性らが(1)07年1月、男性に許可を取っているように見せかけて、市に受給申請(2)無断で銀行口座を開設し、保護費の振り込み手続きをした(3)無断で口座を管理し、男性の保護費計約216万円を別口座に送金した――で、有印私文書偽造・同行使や業務上横領などの疑いがある、と
◇親の気づきの一助に/記述盛り込み早期発見と支援 コミュニケーションや読み書きなどに困難を抱える「発達障害」。今年度、県内64市町村で配っている母子健康手帳(母子手帳)に初めて、記述が盛り込まれた。発達障害は早期の発見や療育が有効とされ、県が、親の気づきの一助にと働きかけた。国は母子手帳への掲載を提案するが、実施する自治体はまだ少ないという。 ◇県と母子愛育会県支部 発達障害の記述が盛り込まれたのは、母子愛育会県支部が作る母子手帳。母子保健を担当する県健康づくり支援課が県支部に提案した。 自治体などが独自に編集する任意記載の部分に、「育てにくいと感じたら……」で始まり、言葉の発達が遅い、こだわりが強い、落ち着きがないなど気になる点があるときは、発達障害が考えられる場合がある、と7行の記述を加えた。「育てにくい」と感じる背景の一つに発達障害もあると考えられ、親子への支援がない
授業中に教室から出るなどの行動を繰り返していた行方市の小学校4年(当時)の男子児童が07年、教諭に平手打ちを受け5カ月にわたり不登校になっていたことが分かった。児童は後に「もともと発達障害で、体罰を受けて心的外傷後ストレス障害(PTSD)になった」と診断された。教育現場や家庭などで見られる障害への理解不足が、不幸を招いたと言えそうだ。(吉野慶祐) 親族や行方市教委の説明によると、児童は小4になって間もない07年5月ごろから、授業中に立ち歩いたり、自分の机から道具箱を出して遊び始めたりする行動が目立ち始めた。 6月26日、児童は教室から出て「家に帰る」と繰り返した。気づいた教務主任の男性教諭(45)が親に電話するため少し待つように伝えたが、児童が言うことを聞かないため、平手でほおを2回たたいた。児童は雨どいに体をぶつけ、泣きながら下校を始め、途中で嘔吐(おう・と)した。 まもなく
東金市の路上で保育園児成田幸満ちゃん(当時5)の遺体が見つかった事件で、県内の障害者の親で構成する3団体が殺人容疑などで逮捕されている勝木諒容疑者(21)への取り調べの可視化などを求める要望書を6日、東金署と千葉地検に提出した。 要望書を提出したのは県手をつなぐ育成会、県自閉症協会、千葉市手をつなぐ育成会の3団体。県育成会の田上昌宏会長によると、(1)知的障害者の特性に配慮して「はい」「いいえ」で答えられるような一問一答形式の質問は行わない(2)取り調べの全過程について、録画・録音による措置をとる――を要望したという。 田上会長は「知的障害者は質問の仕方によって、証言が揺れ動く。真実を明らかにするためにも適切な方法での取り調べをお願いしたい」と話した。
■「安全面 改善努力を」 堺市教育委員会が実施する学童保育事業「のびのびルーム」の利用を認められなかった障害児5人の保護者が9日、市教委に対して受け入れ拒否の取り消しを求めて一斉に異議を申し立てた。いずれも共働きか母子家庭で「利用できなければ仕事が続けられなくなる」と訴えている。堺市では近年障害児らの受け入れ拒否が増加傾向で、市民からの批判が相次いでいる。 小学1年生4人と2年生1人の保護者で、母子家庭が1世帯、夫婦共稼ぎが4世帯。いずれも昨年末に、市教委が実施する学童保育事業「のびのびルーム」の利用申込書を提出した。 市教委は、申込書に書き込まれたそれぞれの子供の生活状態を見た上で、保育所や幼稚園での様子を調査。ルームの利用において「配慮が必要な子」と判断し、3月7日付で「管理運営上、お子様の安全確保を図ることが難しい」とする利用不承認通知書を送付した。 申し立ての代表を
県内でも、容疑者が精神鑑定を受ける事件が相次いでいる。4月22日に2カ月半の鑑定を終えた八戸母子殺害事件の長男(18)だけでなく、八戸市美保野であった男児殺害事件の母親(30)や、南部町斗賀の連続不審火の関与が疑われている女(47)も精神鑑定のための鑑定留置中だ。精神鑑定で何がわかるのか。50件以上の鑑定歴がある県立つくしが丘病院の堀内雅之院長(51)に聞いた。 (波戸健一) ――精神鑑定では何を調べますか。 「事件前や事件当時、容疑者に精神の病気があったかどうか。どういう精神状態で犯罪をしたのか。精神状態が事件にどういう影響があったのかを調べます。そのうえで、容疑者がどれだけ自己を制御する能力があるのかを判断して、鑑定書を出すわけです」 「鑑定書には、責任能力について医師の意見を書く〈主文〉という欄があります。ただ、これは検察官や裁判官が容疑者の責任能力を判断するための証
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